タイ料理

浮遊する青白き光 「ワン・ヒンホイ」

6月まで食べられる「土」のコース。メインは3品から選べる

 

夏は夜。灼熱の日差しを奮った太陽が姿を消すと、この世は闇に包まれる。

RCAにほど近い高架下の道路沿い、漆黒の建物はまるで夜に溶けているようだ。重厚な扉をギィーと開くと、濃厚な土と緑の香りが鼻を抜ける。視界は暗い。震える足で一歩、また一歩。そして奥の小部屋の、扉を開く――。

ワーーーーッ!! 目の前に現れたのは、不規則に浮遊する小さな無数の青白い光。人魂……ではなく「蛍」だ。

 

 

「ワン・ヒンホイ」は18カ月の期間限定レストラン。店内の中庭には、豊かな生態系の自然が再現され、300匹以上の蛍を見ることができる。

ここでいただけるのは、世界の四大元素「地・水・風・火」をテーマにしたコース料理。テーマは4カ月ごとに変わり現在は「地」。料理も器も内装も、そして店内の香りまで(!)、テーマに合わせて変わる。先に18カ月の期間限定といったが、4テーマ×4カ月で16カ月、残り2カ月は総集編だという。18カ月とは蛍の一生の時間だそうだ。

 

一推しのトムヤムクンもコースに含まれる

 

コースはタイ料理だが、調理法はフレンチ。アヒルのコンフィやトムヤムクンなど、特にソースやスープにこだわっていて、どれも48時間煮込んでいるとか。たしかに濃厚で食べ応え充分。この雰囲気と味で、この価格はお手頃と感じた。

「夏は夜。月の頃はさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる」。日本でもバンコクでも失われた原風景を見ながら、一夜の宴はいかがだろうか?

Wang Hinghoi

場所:ガムパーンペット・ソイ7、RCAそば
時間:19時~24時 無休
電話:09-1979-6226
FB:WangHingHoi
料金:5品コース料理2400B(税サ別):前菜、スープサラダ、選べるメイン、デザート。4カ月ごとにメニュー変更。アラカルトメニューもあり。

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