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【本誌特集公開】 発酵食のススメ

教えて! アージャーン(先生)!! “発酵”ってつまり何?

ところで、発酵ってどういう状態のこと? 腐っていることのと違いは何?  発酵食品の研究者であるカセサート大学のサーイトーン先生に聞きました!

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発酵と腐敗は同義!?

「発酵食の歴史は長く、人間が地球上に住み始めたころからあります。採れた作物をどう保存するのか、人間の知恵を結集させ、試行錯誤の上できた保存方法の一つです。ちなみに地球上最初の発酵食品は、果実酒だと言われています。果実酒がさらに発酵して次に酢ができました」。そう話してくれたのは、カセサート大学でタイの発酵食の研究をしているサーイトーン先生。

 

ところで、そもそも発酵ってどういうことだろう。腐っていることとどう違うのだろうか。先生からの回答は目からうろこだった。

「腐敗と発酵は同じで、どちらも微生物の働きによるものです。自然の中にいる菌が食材に付着し、有機物を分解し始めます。その中で人間にとって有用な微生物が多い状態、つまり食べておいしいという状態が発酵しているということ。悪い菌の方が多くなり、人間にとっておいしくないと感じる状態が腐っているということなんですよ」

 

発酵には、もっと科学的な定義があるかと思いきや、おいしいか、おいしくないかで判断していいという。発酵食って懐が広い! たしかに、日本人のソウルフードである納豆も海外の人から言わせると「腐った豆」。しかし、納豆は身体にもいい発酵食であることは間違いない。

 

発酵食品は土地と深く結びついている

「西洋と東洋では気候も採れる作物も違うこともあり、発酵文化は大きく異なります。たとえば、西洋にある野菜の発酵食というのは、ザワークラウトくらいです。反対に肉や乳などの発酵食が多いですね。一方、日本も含めるアジアの発酵食というのは、野菜や穀物、果物なども多くあります。タイでは、地域によって食べられている発酵食が違いますが、それはその地域で採れる食材と色濃く関わっています」

前ページまでで紹介したように、タイの発酵食は、地方特有のものも多く、バンコクっ子は食べたことがないものも多い。

北部地方の特徴的な発酵食品は、トゥア・ナオ・ケップ(P20)のように豆を使ったものだったり、ネーム(P17)など肉を使った食品が特徴。東北地方は、川魚で作る食品、南や東の地域では、野菜や果物のほか、魚介類が豊富なので、ナムプラーやカピ(共にP20)などの海の恵みで作る発酵食品が豊富だ。

 

日本とタイを繋ぐ一つの発酵料理があった!

「ところで、日本には『なれずし』というものがありますよね。なれずしのルーツはタイで古くから食べられているプラー・ソムという、淡水魚を米と塩、ニンニクで発酵させた料理なんですよ」と先生。  

なれずしとは、魚を米と塩で乳酸発酵させた日本各地に昔からある郷土料理だ。一番有名なものとしては、滋賀県の鮒ずしが挙げられる。 

海を超えて、タイと日本を繋いでいる発酵文化。次ページでは、プラー・ソムの作り方をご紹介。先人たちが作り上げ、脈々と現代まで続く発酵食をぜひ、食してみてほしい。

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