ワンデートリップ

515のバスで映画博物館【1回】

持ち物は、小さな冒険心ひとつと、そのトリップを楽しむコツ。タイ人文化や地元の生活、おいしいご飯があるバンコク近郊のローカルなスポットへ行けば、バンコクの日常からほんのひとときエスケープ。タイ人が「ね、今度の週末、行かない?」と誘ってくれるレジャーコースをお届けします。

おすすめ係  元史跡発掘調査員のテンモー

旅して書く係  たびニストの岸洋子

朝からいいお天気。

遠足日和な青空とレトロなバンコクを愛するテンモーにつられて、タイ映画の映画博物館に行ってみることにした。BTSアヌサワリー・チャイ駅から戦勝記念塔のロータリー方面へと高架歩道を100mほど歩き、左側の歩道橋の下に広がるバスターミナル付近のダンキンドーナツの小屋裏あたりに、『515』のバスが停まる。25B片手に行き先「チャーン・シップ・ムー・サラヤー(タイ語で10種類の技を持つ職人の手の意)」を車掌さんに唱える。窓の外は街の景色からだんだんと郊外の風景に変わり、空がどんどん広くなり、看板の表記も英語併記が次第に少なくなる。40分ほど経ってちょうどウトウトし始めたころ、道端でバスが止まりドアが開いた。
「ん?」と車掌さんをみる。車掌さんのおばさんは
「うん!」とあごで自信たっぷりにうなずいてくれる。
そう、「チャーン・シップ・ムー・サラヤー」到着。

入り口でID提示を求められ、パスポートのコピーを預ける。警備もしっかりである。

早速、敷地内にあるタイ映画博物館を探す。正面入って右手に進むと青空にしっかり映える黄色い建物はすぐに目に飛び込んできた。博物館の中には、数々の展示物や昔の映画機材、昔の映画館の様子などがセンス良く並んでいる。また、それら展示物に触れて遊ぶというタイならではの楽しみ方ができるのも魅力である。

『ニューシネマパラダイス』の映画に入ったような気分になって古い映画投影機を動かしてみたり、かつらをかぶってみたり、メガホンやガチンコで監督さんになってみたり。館内にある昔風映画館では昔のバンコクの様子などの映像も観ることができておもしろい。外にはお土産コーナーもあり、古い映画のDVDやVCD、ユニークな場面のはがきなどが取り揃えてある。タイの映画にはまるで詳しくないのだが、はがきの名場面集を見ているだけでタイ・レトロ映画の虜になってしまった。
映画博物館の後、バス『515』でバンコク方面に10分ほど戻ったところにあるレストランでランチをとることにした。「タラット・ブット」というところでバスを降り(13B)、バンコク方面に歩くと、Thawee Wattanaという道を入る。そこを200mくらいまっすぐ歩くとかわいいテラスとお店の看板『Ban Ong』が見えてくる 。(バイタクでは7B)ここは一切の旨味調味料を使っていないというこだわりのレストラン。ナンプラーまでお手製というからそのこだわりようは半端じゃない。

また、タイで有名なイラストレーター、ワッタナーさんの息子がオーナーというのも話題だそうだ。気持ちのよいお天気の中いただく自然派食材は、ハスの根(レンコンの子供?)のスープ、野菜炒め、魚の揚げ物はナンプラー別付けにしてもらってサクサク、どれもおいしくご飯がどんどん進む。

お天気な遠足日和の一日の残りをお腹いっぱいまったりと過ごし、満腹でバスに揺られて(21B)夕方の賑わい溢れる街バンコクへと戻った。

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