バンコクの日常からほんのひとときエスケープできるスポットへ。基本は見どころ一カ所、ゴハンどころ1カ所。今回はタイ人スタッフがうっとり眺めていた旅行雑誌の写真に惹かれ、イタリア村へ! 次はあなたが立ち寄れますように。
おすすめ係 経理のブン。実は弊社いちばんのワンデートリップ好き。
旅して書く係 さやか。自由と孤独を愛するB型てんびん座。
カオヤイの新名所に行くぞ!
と盛り上がるダコタイスタッフの面々とワゴン車に乗りこみ、一路カオヤイへ。目的地はイタリアの街並みを模したテーマパーク。ヨーロッパの雰囲気に浸るんだと、心躍らせ出発です!
カオヤイは意外と近い
昼すぎに、ドンムアン空港への有料高速(ウィパワディー・ランシット通り)に乗り、そのままパホンヨーティン通りに入って幹線をひた走ります。サラブリー県に入り、ミッタパープ・メモリアル病院のある四つ角で右折しミッタパープ通りを直進。ムアックレック(Muak Lek)を過ぎた144.5キロ地点で、Uターンしてすぐのデイリーホームにて昼食休憩。バンコク市内から車で約2時間弱です。
自然派レストランで昼食
女の子と牛のラベルの乳製品でおなじみ、デイリーホームの直営レストラン。珍しい、と食指が動いたひまわりの苗のサラダは、もやしとかいわれの中間といった見た目どおりの味。ドレッシングは日本人の口にもさっぱり。ワニなど珍肉が食べられるということで、オーガニックライスを使ったメニューから、ダチョウ肉のガパオ炒めを注文。肉は難なく噛み切れたことで及第、もちもちのごはんがその上を行くおいしさです。ホームメイドアイスは、舌に甘さが残るアイス系よりもねっとり濃厚なシャーベット系がおすすめ。
薄めのイタリア色
デイリーホームの脇の道をカオヤイ方面へ20分。右折すれば国立公園というタナラット通りとの交差点を左折して5分ほどで、目的地「パリオ・カオヤイ」に到着。パリオとは、イタリアのシエナという町で行われる競馬祭のことで、かなり熱狂的なお祭りなのだそう。
去年12月にオープン、イタリア風の街道に120店舗が連なるとの触れ込みなのですが、開園から日が浅いこともあって準備中の店舗が目立ち、印象としてはソフトオープンの域。
多くはガーリー路線の服や雑貨のショップで、ピザ・ジェラート・ワインなど、イタリアを連想するものを扱う店がまだ少ないのが残念。高地で空気も若干薄く、さらに「イタリアに来た」という空気は薄いのですが、町並みを背景に写真撮影を楽しむにはもってこい。タイ人観光客はけっこう来ていて、カメラを手に存分に楽しんでいるのでした。
おー、あった! 真実の口?
一番客入りが多かったお店は中心広場の時計台を背にして右手の「Fried me to the moon」。おすすめは、ぐいーんと伸びるチーズスティックなのですが、「アメリカンスタイルが売り」。ここでもイタリアには会えず……。おーっ!
これぞイタリア! と断言できるものを発見。ローマにある教会の外壁にはりつき、嘘つきの手を飲みこむという「真実の口」。「ここはイタリアです」とタイ語でつぶやきながら手を入れてみたら、それがここでの真実になっているのか、「口」が慣れないタイ語を解さなかったのか、入れた手はあっさりと抜けたのでした。
夕暮れ以降は僅差でロマンチックさよりもノスタルジーが勝つ印象。今後の展開に期待しつつ、今のところ、カオヤイ国立公園のついでにそぞろ歩く立ち寄りスポットと捉えましょう。