鯖や鰯の缶詰がブームですが、年々減っている日本人の魚の消費量を回復するほどではないそうです。料理研究家としては、もっといろんなメニューを提案していきたいところ。そういえば、本コラムでも少し前に「和風サーディンの香味焼き」で、缶詰の良さをお伝えしました。バックナンバーを読み返してみたら、もう2年以上も前。ついこの間だと思ったんですが……。私ももっと青魚を食べて脳を活性化させなければいけないようです。
今回は、タイでよく見かける鯖のトマト缶を利用したガパオライスを紹介します。ガパオライスをひき肉のバジル炒めご飯だと思っている人が多いようですが、ガパオは料理名ではなく「ホーリーバジル」という品種のハーブのこと。ガパオを使った炒めものであれば、ひき肉でも塊肉でも、肉でも魚でも野菜でもガパオ炒めです。インドではガパオのことを「不老不死の薬」と呼んでいるそうです。青魚とガパオとトマトの組み合わせ、なんだかすごく長生きできそうです。
シソ科のハーブであるガパオは、和風の味を加えても楽しめます。トマトのグルタミン酸とカツオだしのイノシン酸との相乗効果でよりうまみが深まります。ヤマモリのつゆの素は、カツオの風味が濃いめんつゆですから、ガパオとトマトをバランスよくまとめ、おいしさアップ!
<材料>2人分
鯖トマト缶(小) 1缶
パプリカ赤・緑 各1/4個
ニンニク 1片
唐辛子 お好みで
油 適量
ガパオの葉 20~30枚
目玉焼き 1個
ヤマモリのつゆの素 大さじ1
<作り方>
① 鯖トマト缶の鯖をトマト汁ごと缶から出して粗くほぐします。パプリカは1㎝角にカットします。
② フライパンにみじん切りにしたニンニクと油を入れて炒め、香りが出たら唐辛子とパプリカを炒めます。
③ 鯖を加えてさらに炒めて、ヤマモリのつゆの素を入れて混ぜます。
④ ガパオを入れて火が通ったら、ご飯を盛った皿に盛りつけます。目玉焼きを添えてどうぞ。
\ ポイント /
ガパオは、こんなに!? と思うほどたっぷり入れて大丈夫です。火を通しすぎない程度に色が変わって柔らかくなったくらいが風味を一番楽しめるでしょう。タイでは、トマトソースの缶詰が多く販売されていますが、辛いのでは? と手を出せない人もいるようです。一般には辛味はなく、おいしいですから、ぜひチャレンジしてください。また、このレシピにカレー粉を加えたり、具を変えたりしてもいいでしょう。インドでは、ガパオが庭にあれば病気が家に入り込まないといわれるほど、効能が多く大事にされています。ガパオと魚の組み合わせをいろいろ試してみてください。
\ 今回のレシピにヤマモリ!/

しょうゆを作って130年のヤマモリは、タイにおいても日本と同じようにいろいろなしょうゆを揃えています。つゆの素はカツオと昆布の風味が効いた濃縮タイプ。料理に合わせ希釈してどうぞ。 220mℓ