蒲焼というと鰻のイメージで、贅沢な料理のように思えます。おまけに蒲焼のたれは、しょうゆと酒とみりんをたっぷり使うので、海外で作るにはなかなか大変です。そういえば、照焼の味に似ていますが、どう違うのでしょうか? 調べてみたら、タレの違いではありませんでした。
照焼は、表面に刷毛などでタレをつけて焼いて照りが出るように仕上げたものです。蒲焼は、鰻や穴子などを開いて串うちしたものにタレをくぐらせて焼きあげる照焼料理の一種です。
鰻をぶつ切りにして串刺しにして焼いたのが蒲の穂に似ていたのが始まりという説があります。つまり、串にさすかどうかとタレのつけ方の違いなのでした。最近は、串がなくても蒲焼と呼ぶものもあります。
手軽な魚として蒲焼におすすめなのが、タイ語でドーリーと呼ばれる白身魚です。日本でもパンガシウスという名で注目され始めています。正体は、メコン川のナマズなのですが、やわらかくてクセもないのでタレのうまみもしっかり味わえます。
前回のミートボールに続いて、ヤマモリの「照焼たれ」の登場です。ドーリーを焼いてからめると、なんとも贅沢な蒲焼きとして楽しめます。ご飯にのせると本当においしい蒲焼丼です。肉と魚、同じ照焼たれでもまったく違った料理になるものなのですね。照焼たれが蒲焼にも使えるなんてうれしい発見、ぜひお試しください。
<材料>
白身魚(ドーリー) 2~3切れ
ヤマモリの照焼たれ 適量
片栗粉 少々
ご飯 お好みで
<作り方>
(1)ドーリーの水分をよくふきとって片栗粉を薄くまぶします。
(2)フライパンやオーブン、魚焼きグリルなどで加熱して中まで火を通します。
(3)焼き目がついたら照焼たれをたっぷりからめて1分ほど加熱します。
(4)ご飯の上にのせて、もう一度お好みでたれをかけてどうぞ。山椒もあったら忘れずに。
\ ポイント /
ドーリーは、ベトナムからの輸入が多く、冷凍で売っていることがあります。冷蔵の場合でも切り身で売られているので使いやすいです。
片栗粉をまぶすのは、たれがより絡みやすいようにするためですので、小麦粉で代用してもいいですし、なければなくてもかまいません。粉をまぶした場合は、すぐに焼き始めてください。
ご飯にのせて丼として食べるのもいいですが、細かく切ってちらし寿司の具にしたり、卵焼きの中に入れたりして、鰻や穴子の料理を応用することができます。なんだか贅沢な料理になりますのでお試しあれ。