しょうゆは生き物 熟練の技で育てる
ハーブの香るカレー工場を後にして、しょうゆ工場にも行って来ました。しょうゆ作りは目に見えない微生物が重要なので、指紋照合システムがとられるほど厳しく入室管理がなされ、ガラス越しの見学となりました。
日本人にとって身近で欠かせないしょうゆは、大豆を蒸して、小麦粉を炒り砕いて、麹菌を混ぜて麹を作り、塩水を混ぜてもろみを作り、熟成させて絞って殺菌処理をして完成です。現場を見るとこんなに簡単に文字にしてしまうのは申し訳ないほどの手間と時間がかかっていました。どんなに最新設備が整っていても発酵には熟練者の手が必要です。もろみの撹拌や温度など些細なことで味が変化しますので、室内管理はもちろん、常に品質のチェックが行われていました。
無機質なタンクが並ぶ静かな工場ですが、麹の息遣いが聞こえるような温かみを感じました。しょうゆはまさに生き物だったのです。私たちの食卓の上のしょうゆもそうして手塩にかけて大事に育てられたものなのです。
野菜ソムリエは、「知らないで食べる」から「知って食べる」と唱えていますが、野菜に限ったことではありません。知ることで新たな発見と感動が生まれ食が豊かになります。工場見学もそのいい機会となりますのでお勧めです。









