食べ物には、物語があり歴史があります。料理の見た目や香り、味を楽しむだけでなく、効能や生い立ちなどを知るとさらに魅力が増すでしょう。
日本人の国民食とも言われるカレーは、インドが発祥で英国から伝えられました。でもインド人はカレーとは言いません。香辛料たっぷりの汁状の料 理を西洋人がカレーと呼んで広めたのです。同じくタイカレーも、タイ人にとってはゲーンという汁物でカレーとは言いません。
唐辛子が伝わって辛くて赤いゲーン・ペット(レッドカレー)が生まれ、やがてインドの影響を受けてターメリック(ウコン)を使った黄色いゲーン ができました。外国人がカレーと呼ぶものに近いのでゲーン・カリーと呼ぶようになりました。
カレーの黄色の素はターメリックですが、肝機能向上、コレステロール値の安定、脳機能活性化が期待され、鉄分も豊富です。カレーの健康効果が注 目されていますが、その大きな要因の一つでもあります。
イエローカレーは、ほかにもタイハーブやココナッツミルクなどが使われ、しっかりタイの味がします。手軽に入手できるヤマモリのカレーで、日タ イ味比べをしてみるのも面白そうですね。カレーの新たな物語が見えるかもしれません。
(ヤマモリ提供)