クラシックカー、ブリキの玩具、仏像……。バンコク周辺や近隣県には、本格的なコレクターが開く私設博物館がいくつかあります。今回、田丸ファミリーが突撃したのも、そんな私設博物館。かなり迫力のある蒐集物の宝庫だったようです。次はあなたが、子供に戻れますように。
【旅して書く係】田丸マリオ:日本のアニメの奥深さに改めて感銘を受けたアラサー 1児の父。
「エヴァンゲリオン」のキャラと「宇宙海賊キャプテンハーロック」 が並ぶ、この混沌さ加減がステキ
実力のほどやいかに!?
「トゥーニー・べニュー」の外観、 片隅には観覧車まで!
「アニメの殿堂に行ってみない?」と、編集部からお声がかかった。聞いてみると7月にオープンしたばかりのトイ・ミュージアム。ドンムアン空港の近くということで、ついでにクレット島に寄れば日曜トリップにもってこい、と即決っ! きっと、息子が喜ぶに違いない。
ところが嫁さんから予期せぬ反撃が……。「人形を触って遊べるわけでもないのに、見るだけで150Bは高すぎる!」と、行く前のひと波乱。何とか説き伏せ、次の日曜日に行くことに。そのミュージアム、「トゥーニー・べニュー」はドンムアン空港から車で10分の立地にある。ソン・プラパー通りからシーサマン・ソイ8に入ってすぐの左手。派手派手な看板が目印だ。
懐かしのマンガのキャラに遭遇!
懐かしのマンガの人形たちが勢揃い!
まずは、ロビー左手のショップでチケットを購入。階段を登った先にあるのが、全4部屋のうちの最初の展示室。壁の両側は天井までの巨大なガラスケースとなっていて、人形がびっしり並ぶ。まっ先に目に留まったのが「マジンガーZ」や「ヤッターマン」「鉄人28号」など昔のマンガの人形たち。
な、 懐かしすぎる~! 反対側には、新旧の「仮面ライダー」が勢揃いし、「エヴァンゲリオン」や「ガンダム」シリーズなど、圧巻のコレクションだ。いきなりの、予想をはるかに超えるバラエティさとボリュームに、嫁さんと息子そっちのけで見入ってしまった。
実際に見るまでは思っていなかったのだが、人形を見ていると物語の筋だけでなく、子供のころに漫画やテ レビで見ていた当時の興奮なんかも 一緒に思い出されてきて、なんともほ んわかな気持ちになってくるのだ。こりゃ、いいねっ!
半端ない、バラエティさ&ボリューム
【左】コカ・コーラのプレミアム・アイテム・コーナー 【右】林立するガラスケースに人形が詰め込まれている
第4の展示室第2の部屋は、「ミッキーマウス」「ベアブリック」、レゴ模型や大掛かりなジオラマなんかもあって、「すげ~!」と、思わずため息がこぼれた。 怒涛のコレクションはまだまだ続き、「コカ・コーラ」の廊下を通った先の第3の部屋は、アメリカ発のドラキュラ娘「モンスター・ハイ」を始め、「バー ビー」「ブライス」やディズニー映画のキャラクターが並ぶゾーン。ここまでのコレクションの幅の広さは、尊敬に値しますっ!
そして最後の展示。ひと際広い部屋に、四方の壁はもちろん、部屋いっぱいにガラスケースが林立し、何段にも分けられた中にぎっしりと詰め込まれたキャラクターたち。大人よりも大きな巨大人形もあって大迫力だ。
家を出るまでぶうぶう言っていた嫁さんも、息子の撮影やらセルフィーやら、その場でフェイスブックにアップやら。文句を言っていたこともすっかり忘れて、もう夢中、「楽しい~!」とな。
館内は、子供連れの家族からカップル、友達グループなど多くのタイ人でにぎわっていた。原作を知らないのでは? とも思うのだけれど(僕も半分くらい、分からなかった)、十二分に満喫しているご様子。キャラクターの種類もさることながら、それぞれの量も半端なく多い。子供のころに少しでもマンガやア ニメに親しんだ人ならだれでも満足すること間違いなしだ。
クレット島散歩と川沿いご飯
【左】クレット島 散策途中に見つけたカフェ。入らなかったけれど
【右】クレット島「ラーン・パー・スン」のひんやりデザート
「大満足! いい休日を過ごしたな~。帰って昼寝、昼寝」と思っていたら、興奮覚めやらぬ嫁と息子の「まだ足りぬ~。ここで帰ってなるものか」 の視線に気圧され、クレット島に寄ることに。クイティアオ(米麺)を食べたり、最新『歩くバンコク』にもあった 「ラーン・パー・スン」の冷え冷えタイ・ デザートで涼んだり。先の興奮をクールダウンするにはぴったりの散歩ができた。
船で戻る途中、嫁さんが「近くに、友達に教えてもらったおいしい店があるから行こう!」と言い出した。「さっき、麺とデザート食べたばかりやん」と は思ったけれど(口には出さずに)、ラマ4世橋を渡った先にある「ターラー・ ルーン・ロム」へ。
【左】「ターラー・ルーン・ロム」から見えるチャオプラヤー川の風景
【右】川風に辺りながらのディナー 「ターラー・ルーン・ロム」
チャオプラヤー川沿いにあるこちらは、川床造りになっている。ふわふわのエビのさつま揚げや身が引き締まった川魚のニンニク揚げが絶品! お腹もいっぱいになったところで、(やっと)帰路に。身も心も大満足のワンデートリップは、これにておしまい。
タイムテーブル
10:45 家を出発
12:00 「トゥーニー・べニュー」到着
14:02 「トゥーニー・べニュー」発
14:48 船に乗ってクレット島に
14:55 クイティアオ屋で昼食、その後散歩
16:02 「ラーン・パー・スン」でタイ・デザート
16:50 船に乗って対岸に
17:05 駐車場から夕食に向かう
17:20 「ターラー・ルーン・ロム」に到着
19:00 お腹いっぱい、帰路に
20:30 家に到着
見どころ
トゥーニー・べニュー Tooney Venue Toy Museum
場所 69/275 Moo 1, Soi 8, Srisaman Rd., Baan Mai, Pak Kret, Nonthaburi
電話 0-2961-8597~8(10時~18時)
時間 金~日:11時~21時
休館日: 月~木
入場料:大人150B、子供100B
HP www.tooneymuseum.com、www.facebook.com/tooneymuseum
Google MAP 13.934812,100.561654
【バンコクからの行き方】
ウィパワディー・ランシット通りを北上、ドンムアン空港ターミナルビル手前で左折し、チュート・ウィタッガート通りに入る。ソン・プラパー通りへ左折した後、直進。シーサマン・ソイ8に入って左手すぐ。すぐ先にある高速道路入り口と紛らわしいので要注意。
お食事処
ターラー・ルーン・ロム ธารา เริงรมย์
場所 8 Moo 4, Soi Wat Bang Chak, Bang Tanai, Pak Kret, Nonthburi
電話 0-2501-7778、0-2501-7196
時間 日~木:12時~23時半、金土:12時~24時 無休
料金 カニ炒飯(中)150B、エビのさつま揚げ(小)120B、川魚のニンニク揚げ300B、地鶏のカリカリ揚げ(小)140B
Google MAP 13.916036,100.49139
【バンコクからの行き方】
ラマ4世橋を渡り、約1km先の橋の下でUターン、ラマ4世橋の下をくぐってもう一度Uターンした後、最初のソイ(ソイ・ワット・バーンジャー ク)を左折。約100m左手にあるピンクの看板が目印。
評価
ローカル度 ★★★☆☆
マニアック度 ★★★★★
セルフィー満足度 ★★★★☆
リラックス度 ★★★☆☆