ちょっトリップ

バンコクの北へひた走れ! 移転した名門ムエタイ・スタジアムへ 新・ルンピニ・ボクシング・スタジアム

ラマ4世通りにルンピニ・スタジアムが開業したのは1956年12月のこと。

以来、最高の権威をもつムエタイ試合会場として、タイ人をはじめ外国人をも魅了してきました。そして先月、歴史あるこのスタジアムがラムイントラ通りに移転。新スタジアムが開場したのでした……。

向かったのは相撲好き女史。次はあなたが燃えますように!

 

入った! 膝蹴り

 

【旅して書く係】まる子:最近改めてタイに魅せられ中

 

複合施設の風情はまるでモール!

タイに惚れてタイにやって来て、かつてはラジオの相撲原稿を書いていたほど大相撲好きの私が、なぜかタイの国技ムエタイとはこれまでご縁がなかった。

結論を申し上げます、「タイに住む者、一度は生ムエタイを見るべし」。

 

BTSプロムポン駅あたり、スクムビット通りから車で約30分、ラムイントラ通りにあるロイヤル・タイ・アーミー・スポーツセンター内に移転した「新・ルンピニ・ボクシング・スタジアム」。

 

スタジアム外観と事務所(右)

 

大きなドーム状の建物は近代的で、旧スタジアムよりも入りやすい雰囲気を醸し出しています。入り口付近にはオレンジのポロシャツや、黄色いブルゾンを着たスタッフが来場者に声を掛け、席の案内やチケット購入方法を教えてくれます。

 

チケット売り場の並びにあるムエタイグッズショップ

 

取り組み、もとい、試合開始まではまだ時間があるので、先に腹ごしらえを、と場外をウロウロすると、小さなフードコートやファミリーレストランを見つけた。

唯一英語表記のあったタイ料理を売るブースに立つおばさまに声を掛けてみたところ、同じ敷地内にあるゴルフ練習場で冷房付きのレストランをやっているとのこと。せっかくなので、沈む夕陽を眺めながら、てくてく歩いていくことに。

 

沈む夕陽を眺めながらのディナー

 

こちらのレストランは、スタジアム、練習場、そしてさらに奥にあるゴルフ場の3カ所でそれぞれ店舗展開しており、ワンプレートものからシーフード料理までメニューが豊富。夜の色を濃くしていく空を、やたらナイスショット連発のゴルファー越しに眺めながらいただくタイ料理は、なかなかおつでございました。

 

相撲好きを魅了する臨場感!

スタジアムに戻ると、タイ人の男性率9割。

めっちゃ男の世界だわと思いつつ、それをわかって買った3階席のチケットを握り締め中に入ると、リングには細くて若い選手が2人、タイ民族楽器の生演奏に合わせ、「ワイクルー」の真っ最中。

 

ワイクルーとは自分の師と両親に感謝を捧げ、神に勝利を願う意味があり、続く「ラム・ムアイ」は戦いの前の舞のことで闘争心を高める効果があるらしい。昔、野外で戦っていた頃は、地面のコンディションを確かめる意味もあったそうで、相撲の四股(しこ)と似ているではないですか。

 

私が入った席は向こう正面にあたり、正面にはこれまた大相撲と同じく花道、その上には来賓席らしき特別なブースがあります。

リングサイドの椅子席に座るのは、ほとんどが外国人、階段状のベンチ席だけの2階、3階席はタイ人しかいない。えらい所に紛れてしまった感はあるものの、やじが鳴り響く中リングを見下ろすこの席が最も臨場感あふれています。

 

3階席は好きなサイドに入れますが、やはり人気は向こう正面

 

ゴングが鳴り試合スタート。実は先日、ムエタイ・エクササイズに行ったばかりでして、構えやパンチ、キックの基礎知識を持って見ると、実に見ごたえがある。

 

お、いい膝蹴り入った! と歓声を上げれば、隣のおじさんもヒートアップ。

どの席からもリング上の様子が裸眼で見て取れますが、天井から吊るされた液晶からもリアルタイムの映像が流されているので、違う角度からも楽しめます。

 

おじさんたちの白熱の空気に包まれよう

場内に続く階段の踊り場から気分を盛り上げてくれます

 

1ラウンド3分、観てる側には短くとも戦う側には相当長いはず。

私なんて、エクササイズのウォームアップ縄跳びすら1分と持たなかったのに。

 

インターバルになると、ドリフに出てそうな大きなたらいに置かれた椅子の上でコーチが体を揉み、水を掛ける。

そして最終ラウンドとなると、会場が異様な熱気に包まれてきました。おじさん達がしきりに指を1本、2本、あるいは4本立ててリングコーナーを挟んだ別の面にいる人達とやりとりをしている。

 

聞いたところ、違法ではないらしい賭博をやっているようで、試合後にはショルダーバッグから現金を出してあちこちで何かが行われていました。ここは、ちょっと異泰人は関わらない方が良いかな。

 

このスタジアムでの試合は1日9試合。入り口でもらった取り組み表らしきものを見ると、7試合目にタイ語で「クー・エーク」と書かれています。こちらが大一番のよう。へえ、結びの一番がクライマックスというわけではないのか。ハイライトは20時ごろ。

 

その日の試合内容が書かれた用紙

 

場内には、綺麗どころのお姉さん方がミニスカートでビールやソフトドリンク、茹でピーナッツなどを売り歩いております。ほのかなアルコール臭、おじさんの熱気で、冷房は効いているものの独特な風が吹いています。

 

20代の頃1人で国技館に通っていた時に感じた、生身の男同士の一騎打ちに掛ける情熱、白熱にうるっときてしまった次第。

はい、すっかりムエタイの虜となって帰って参りました。

 

タイムテーブル

15:00 スクムビット発

16:00 到着。スタジアム周辺の散策

17:00 チケット購入。そして夕飯

18:30 スタジアム場内へ

20:30 スタジアムを出発

 

見どころ

Lumpinee Boxing Stadium สนามมวยเวทีลุมพินี

場所 6 Ram Intra Rd.(ロイヤル・タイ・アーミー・スポーツセンター内)

時間 火金:18時~、土:16時~、20時半~

電話 0-2522-6843

料金 リングサイド2000B、2階席480B、3階席240B(座席数5000席)※イベントによって変わる

駐車場:一律50B(先払い)

HP www.muaythailumpinee.net

 

行きかた

自家用車、タクシー、バス(34、114、185、503)で。

BTSモーチット駅からだと約20分。ラムイントラ通りに入ってすぐ

 

食事どころ

クルアクンゲー ครัวคุณเก ๋ (ゴルフ練習場内、1、2階席、いずれも冷房あり)

時間 8時~22時 無休

電話 0-2521-6401

料金 春巻き100B、ガパオライス70B、人参のソムタム80B、海老パッタイ90B、ハタの黒胡椒炒め200B、ビール50B~、コーヒー40B~など

 

評価

●ローカル度 ★★★★☆

(ほとんどがタイ人男性。2、3階席はよりローカル度が上がるので、女性はジーンズや短パン、ローヒールなど、地元に紛れやすい格好の方が良いでしょう)

●清潔度 ★★★★☆

(新しい建物なのでトイレも座席も清潔ですが、季節柄場内にも蚊が飛んでいました)

●グループ度 ★★★★★

(大勢でがやがや見に行くのがお勧め。早めに行ってゴルフ練習して夕飯を食べてから見るのも良し)

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