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【タイの農場見学】日本のあなたに届けたい、ヤシの殻の上で育ったタイの蘭【クラシック・ハナ】

冠婚葬祭や開店祝いなどのお祝い事、大切な人へのギフトとしても重宝される蘭の花。この蘭の花の生産で有名な国のひとつがタイです。

タイにおいて、蘭の花は、料理のあしらい、市場や寺院などあらゆる場所を飾る身近な花であり、生産量、輸出量ともにトップクラスを誇ります。
なんと、世界に流通するデンファレ(洋蘭)の8割がタイ産で、日本への輸出分だけでも年間1億本にものぼるそう。
しかし反面、その品種や栽培技術についてはあまり知られていません。一体蘭はどこからやって来るのか。作り手とその現場を訪ねてみました。

 

タイで蘭の輸出を手掛ける老舗「クラシック・ハナ」

バンコク伊勢丹1階。タイで蘭の輸出を手がける老舗「クラシック・ハナ」の直営店「フルール・クラシック」はここにあります。お店には多種多様な表情の蘭が並び、何を買ったらいいのか迷ってしまいそうですが、花のプロである日本人スタッフが常駐し、小さなことでも親身に相談にのってくれるので安心です。
ここのお客様が声を揃えて言うのは、「クラシック・ハナの花は持ちがいい」ということだそう。

「本来トロピカルフラワーは低温に弱いものですが、蘭の花は丈夫で鑑賞期間が長く、手入れさえすれば10日から2週間、日本の冬場なら一か月は傷むことなく咲き続けます。手入れ次第では最大2カ月持たせることもできますよ」

植物検疫があるため、個人では蘭の花を日本に持ち出すことはできませんが、「フルール・クラシック」では日本に向けて蘭の切り花ボックスや鉢植えを贈ることができます。
タイの自社農園で花がカットされてから日本に届くまでに約5日間。生産から発送までどのようにして行われるのか、ちょっと覗かせてもらいましょう。

「クラシック・ハナ」の直営店「フルール・クラシック」店舗情報
場所:伊勢丹1階
電話:02-255-9802
時間:10:30~21:30 無休
Web:www.classichana.com

 

タイの蘭農場見学に行ってみた

清楚な白、可憐なピンク、気高い紫……。風にそよぎながらどこまでも続く花の道。ここはバンコクの西方約80kmに位置するラーチャブリー県。メークロン川を抱く肥沃な大地は、山からの清らかな水と安定した気候に恵まれており、また洪水の影響も受けにくいことから、蘭の名産地としてその名を馳せています。こちらの農園では独占品種も含めて12種類を管理・栽培。契約農家に依頼している分を合わせると常時20種類以上の蘭を扱っているのだとか。

 

お話を聞かせてくれたのは、「クラシック・ハナ」代表の熊谷さん。世界でも商品に求める基準が厳しいと言われる日本に向け、パッキングから発送まで徹底した品質管理に取り組んでいます。

 

安定して蘭を届けるには農場が必要だった

熊谷さんと蘭との出合いは小さな偶然が重なってのことでした。バックパッカーとして世界を周遊中、滞在先のネパールで体調を崩し、医療設備の整ったタイへと移動。「そうしたら飯はうまいし活気はあるしで、ほどなく快復。すっかりタイにハマった」ことから何度も通いつめ、ついにはタイと関わりのある仕事を志します。

「就職情報誌に掲載されていた花の輸入商社に電話すると、どうも反応が鈍い。そもそも募集していないと言う。ちゃんと発行年月日を確認してみたら一年も前の雑誌だったんですね。それが逆に『ヘンな奴が来たぞ』と社長に面白がってもらえて、輸入のコーディネート職に採用。日本でひと通りの仕事を覚えてから、晴れて駐在員としてタイに赴任して来ました。市場が動く時間に合わせると出荷が真夜中になるので、夜通しパッキングして仕分けしてラベル貼って…毎日毎日、朝帰りでしたね」

すっかり蘭の面白さに魅了され、仕事に没頭していた矢先の1997年、タイを発端にアジア通貨危機が発生。会社の業務縮小に伴って有能なスタッフが行き場を失う中、熊谷さんは彼らを集めてごく自然な流れで独立、蘭の輸出会社をスタートさせます。とはいえ、わずかな天候気温の変化で採花量が左右されるデリケートな商品だけに、順風満帆とは言いがたい道のりだったそう。

「天候不良で価格が跳ね上がれば、お客様が必要な時に必要なだけ花を用意することができず、出荷量に波が出る。また、日本向けの品質を保とうとすると、品質管理にそこまでこだわりがない中国からの注文に花が流れて、買い負けてしまう。だから、生産から小売りまで一本化するシステムを作って、自分たちの手でコントロールしたかったんです」

2010年には念願かなってラーチャブリーにこの自社農園を取得し、新たな一歩を踏み出しました。

 

蘭栽培を変えた「クローン苗」

まず、蘭とはどのように殖やしていくのでしょうか。

まずは、「株分け繁殖」。昔ながらの古株を切って新芽を出す繁殖法です。元の株と同じ花が咲くものの、生産コストが安く、花も早く収穫できる利点がある反面、何度も株分けを繰り返すと株が弱って病気がちになったりします。

次に、よい個体を選別し、培養して増殖させる「メリクロン苗」。クローンなので元の株とほぼ同じ花が咲くのが最大のポイントです。

「新しく伸びた芽を5千~1万の細胞片に切り刻んで無菌培養し、フラスコの培地に植え付けます。培養に1年半、開花可能な苗になり花がつくまで1年半。合計で3~4年と時間はかかるけども、できあがった花には均一性があり、病気も少ないんですよ」

長らく高嶺の花だった蘭もこのメリクロン技術が確立してからは、大量生産が可能となり、価格が安定しぐっと身近な存在に。現在の蘭栽培の主流です。

最後に交配して種を取って繁殖させる「実生苗(みしょうなえ)」。株の増産方法ではなく、品種交配のための手法です。
こちらも育成に3年以上の時間がかかってしまう上に、花芽の付き方、丈夫さ、色の出方など、実際に咲いてみるまで分からないというリスクをはらんでいます。でも、ひとつとして同じ花が咲かず、個性がはっきり出るという面白さも。

 

蘭の手摘みから出荷までを見てみよう

・蘭はヤシの殻に咲く!?

水はけがよく、通気性と適度な湿気を確保できることから、生長した蘭の培地として最適なヤシ殻。ところが100%天然素材だけに劣化も早く、数年で蘭が根を張れなくなるのが玉にキズ。

耐久性の克服にコンクリートブロックも併用しますが、今度は乾燥しすぎてしまい、こまめに水をあげる必要も。できるだけ水と風に触れていたい蘭のために、試行錯誤が続きます。

 

・ひとつひとつ手摘み

広大な農園で一本一本、手で摘みながら花の付き方や色、大きさを厳しくチェック。こちらの「マリーホワイト」はブライダル等のイベントにも引っ張りだこ。蛍光灯の下で見ると色が沈みがちな濃い色調より、こうした白やライトピンク系の淡い色味の方が、より日本人には好まれるとのこと。

 

・てきぱき運搬&選別作業

熊谷さんの蘭への情熱をしっかりと受け止め、採花、運搬、選別、と手際よく動くスタッフたち。終始、溢れる笑顔となごやかムードが印象的でした。

 

・花泥棒は許しません

農園のあちこちをパトロールしている番犬も一休み。「大事な花を泥棒から守ってみせる!」と夢の中でも奮い立っているのかもしれません。

 

・花もエアコンで涼みたい

農園で採花しておおまかな選別作業を終えたら、すみやかに工場へ。運び込まれたら鮮度を保つためエアコンルームでひと休み。覗いてみると、デンファレ界のスター「ソニア」が気持ちよさそうに並んでいました。

 

・状態を手早くチェック

老化ホルモン(エチレン)の発生を抑える「前処理剤」を投与した後は、花の長さは揃っているか、中落ちがないか、花弁にシミなど瑕疵がないかの細かなチェックを行い、10本ずつ手早くパッキング。厳重な管理体制とベテランスタッフの鮮やかな手さばきに圧倒されっぱなし!

 

・栄養をあげてラッピング

総仕上げには、切り口に栄養剤の入った水キャップを装着してラッピング。出荷用の段ボールに箱詰めしたら燻蒸消毒を施し、再びエアコンルームに戻してから搬出の時を待ちます。空港で検疫検査を受けたら、いざ日本へ。農園でカットしてから日本到着までには約5日。美しさを保ったまま配送する工夫が随所にありました。

 

ヒットする花を生み出す喜び

顧客がより満足する蘭を求め、新しい品種の開発にも力を入れています。
長い時間をかけて生み出したオリジナルの品種「アプリコットロマンス」もそのひとつ。

「趣味の範囲内ですが、かけ合わせをしています。蓄積された遺伝子情報や相性、突然変異などの理由が複雑に絡み合うため、交配してもタネがつかなかったり、立派な模様が出てきたり、白とオレンジ色のよいとこ取りをと願って交配させても出てくる花が濃い紫色だったりと、思うような結果ばかりではありません。
そうした中、お付き合いのある農園で交配されたピーチ系のこれまでにない色味を見つけた時には、新しいスタンダードになると直感しました。『アプリコットロマンス』と名前をつけ日本の市場を開拓しました」

アプリコットロマンスの淡くスイートな色合いは、今ではすっかり結婚式の定番に。開発、命名、定着と一つのストリームを作る喜びは、生産者冥利につきるよう。

 

こちらは、可憐な姿で日本市場でもニーズの高い「アンナ」。人気の花ですが5月から7月にかけての4カ月間は生産が難しくなるという弱点も。そうした部分をカバーする近縁の新種を長らく研究・開発していた熊谷さん。いよいよ今年(2019年)の末にはアンナの改良種が「アリス」という名前でデビュー予定とのこと。こちらも楽しみです!

 

花は「癒やし」。男性にこそ買ってほしい

今回、農場を案内してくれた熊谷さんは、蘭のこととなると目をいきいきと輝かせる。蘭の魅力は「癒やし」であるという。
農園に行くと安心するし、行くのが楽しみ。植物を育てることには喜びがあるし、その楽しさはストレスから解放してくれるのだとか。

「花は『女性のためのもの』のように語られがちだが、男性にこそ買って欲しいと思っています。その癒やしのパワーがよくわかるはずだから。本当は蘭を買ってほしいけど、どんな花でもいいです。花を贈るという行為は、そういうパワーを相手に贈ることなんですよ」

 

蘭の農場の様子を動画で紹介

「クラシック・ハナ」ではマンゴーの贈り物も

太陽の光をいっぱいに浴び、コクと甘みがギュッと詰まったタイ産フレッシュマンゴー。蘭と同様、植物検疫検査が必要なため、個人で日本に持ち込むのは至難のワザ。クラシック・ハナでは、時期に応じてもっともおいしい日本規格のマンゴーを用意するため、タイ全土に契約農家を持っています。濃厚で香り高い「ナームドクマイ」を筆頭に、希少な「マハチャノック」や、輸出が解禁されたばかりの「チョークアナン」など、他社では扱っていない品種もたくさん。マンゴスチンやドリアンほか冷凍フルーツのギフトも人気です。

日本に住む親しいあの人へ。
「クラシック・ハナ」の南国のパワーが詰まった贈り物を送ってはいかがでしょうか。

 お問合わせはこちら 02-255-9802

 ウェブサイトはこちら

 

お問い合わせ

「クラシック・ハナ」の直営店「フルール・クラシック」

場所:伊勢丹1階
電話:02-255-9802
時間:10:30~21:30 無休
Web:www.classichana.com
FB:fleurclassique1
メール:fleur.classique@gmail.com

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