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タイの雨季との上手な付き合い方

タイの季節は大きく分けると乾季と雨季、そして暑季だけ。四季のある日本から来たばかりの人にとっては、この違いに慣れるのが通過儀礼なのかもしれません。特に、日本と異なる雨季を前に心が滅入っている人も少なくないのでは。そんな皆さんに、タイの雨季を上手く楽しく過ごすポイントをご紹介!

雨季をウキウキ快適に

タイ気象局は、2023年の雨季について5月下旬頃から始まると予想していますが、例年5月~10月の約5ヶ月にわたり続くのがタイの雨季。その特徴は何と言っても、突然降ってくる土砂降りの雨「スコール」に見舞われること。タイの雨の降り方は日本と大きく異なります。日本の雨は古来より「春雨」「時雨」といった柔らかいニュアンスで表されてきた、しとしとと降る長雨型です。それに反して、熱帯地域の雨は一極集中型。バケツをひっくり返したかのように激しい雨が降り続いたかと思うと、突然ぴたっと止むこともしばしば。降水時間は1~2時間(短い時は30分ほど)で、1日の間に雨のち晴れ、晴れのち雨が交互に訪れるような天気が多いのも特徴です。

都市に住む人たちにとって、雨季は道路の冠水や渋滞の悪化など不便が生じるイメージが強いと思いますが、その一方で生活用水に関わる重要な役割を果たし、農村部にとっては田畑を潤し豊かな実りへと導く恩恵があります。長期間続く雨をポジティブに捉えることが、タイ生活の一つのポイントになるのではないでしょうか。

スコール後に道路が冠水することもしばしば

雨の日も怖くない!身近なアイディア編

何事もおおらかな微笑みの国タイ。雨季を快適に過ごす身近なアイディアをお伝えします。イライラとした気持ちを少しだけ南国モードにゆるめて、雨がもたらす時間を賢く楽しみましょう。

#1 スコール情報はタイ版アメダス「TVIS」で確認を!

雨季を制するには、気象予報を把握するのが基本の「キ」。日本は気象予報が外れることの方が珍しいですが、タイは不安定な気候のため正確に割り出すことが困難。そんな中でも、各地の雨雲模様が詳細に把握できると評判なのが「TVIS」です。タイ国立電子コンピューター技術研究センターが提供する地図アプリを用い、最新状況を確認できる他、タイ国内の最新の交通状況を確認できるという優れもの。スマホに入れて、外出前にチェックする習慣をつけましょう!

App Store:https://apps.apple.com/th/app/tvis/id606945936
(Android用アプリは最新OSにアップデートされていない様子)

【左写真】言語はタイ語ですが、構造は至ってシンプルなためタイ文字が読めなくても気軽に活用OK 【中央写真】青~緑は小雨、黄色~オレンジ、赤~紫へ移行するにしたがって激しい雨を表しています 【右写真】「TVIS」の他、iPhoneの天気表示は大まかに1日の天気の移り変わりを把握するのに便利

#2 外出中に雨に遭遇…「急いで帰らなきゃ」はNG!

外出先からいざ帰宅しようとした時に、ぽつぽつと小雨が降ってきたらどうしますか? 「日本の感覚だと雨が強くなる前に急いで帰らなきゃ」と慌てて駆け出すかもしれませんが…待ち構える敵は雨季のスコール。頑張った分だけ激しい雨に打たれ、待機した方が意外とダメージなく帰れる可能性が高いことも。もしあなたが先をそんなに急がないのであれば、少し雨宿りをして様子を見ましょう。とにかく慌てないことが第一です。

#3 万能除菌剤で毎日が洗濯日和に!

湿度が高く、天気が読みにくい雨季は洗濯するのもひと苦労。部屋干しで回避しようとしても、生乾き臭が発生しやすいのが難点ですよね。対処法として日本でお馴染みの除菌剤入りの洗剤を使うのもアリですが、タイでポピュラーな商品に助けてもらうのも一つ。編集部イチオシは、消毒や食器洗剤など幅広い場面で活躍する「Dettol(デトール)Hygiene(万能除菌剤)」。洗濯洗剤と一緒に入れれば、生乾き臭を防ぎナチュラルな香りを叶えてくれます♪
※使用時は、洗濯洗剤と一緒にキャップ1/2(小さじ2程度)を加えましょう。

Pick Up!
ビニール袋で頭を守る。その理由って?

街なかでビニール袋を被っている人を見かけたことはありませんか? 日本では「雷が鳴ったらヘソを隠せ」という言い伝えがありますが、タイでは「雨が降ったら頭を覆え」というものがあるんです。また病気になりやすい人を「ガモム(頭)・バーン(もろい)」と言うことから頭を濡らさないように気をつけているのだとか。決してファッションではありません。

自宅に備えたい旬のフルーツ編

雨季は実り豊かな季節でもあります。特に楽しみなのは今ココでしか食べられない旬のフルーツたち! トロピカルフルーツ王国・タイランドを思い切り満喫しましょう。

雨季が旬の果物

マムアン(マンゴー)มะม่วง

<旬の時期:3〜6月>
“マンゴーシャワー”という言葉があるように、雨季はマンゴーが美味しい季節の到来。ナムドクマイをはじめ、数十種類以上のマンゴーがあり、何種類も同時に食べ比べができるのもタイならでは。

トゥリアン(ドリアン)ทุเรียน

<旬の時期:4~9月>
その独特な味わいと共に、外見の大きさと威圧感も相まって“果物の王様”と称されます。モントーン種をはじめ、タイにはさまざまなブランドが勢ぞろい。その人気から単独イベントも催されるほど。※アルコールと合わせるのはNG

マンクット(マンゴスチン)มังคุด

<旬の時期:5~9月>
フルーツの女王とも言われ、雨季を代表するタイの果物の一つ。丸ナスにも似ている無骨な見た目ですが、中には白くねっとりと甘酸っぱい果肉がギュッと詰まっています。エキゾチックな芳香もそそられます。

ラムヤイ(ロンガン)ลำไย

<旬の時期:5~9月>
茶色い皮を剥くと、ライチのように甘くジューシーな果肉が登場。子どもから大人まで食べやすく、日本では見かけないフルーツ。甘栗を剥く要領で外皮を外し、中の種を飲み込まないように注意して食べましょう。

リンチー(ライチ)ลิ้นจี่

<旬の時期:6~7月>
中国南部原産で、タイにはラマ4世時代に持ち込まれたとされています。一般的なホンファイ種のほかに、ワンランク上の味を楽しめる大粒のジャカパット種が人気です。出回る時期がとても短いのも特徴。ラムヤイと同じ要領で硬い外皮を剥いて食べます。

ノイナー(釈迦頭/シュガーアップル)น้อยหน่า

<旬の時期:6~9月>
ねっとりした甘みの強い果肉に梨のようなシャリッとした歯ごたえもある不思議なフルーツ。仏像の螺髪を思わせるうろこ状の皮は、そのままナイフで2つに切りスプーンですくって食べるのが◎。種は毒性があるので飲み込まないよう注意。

ソムオー(ポメロ)ส้มโอ

<旬の時期:9〜10月>
日本で言うザボンに近い、大きな果実と柑橘系の味わいが特徴。スーパーなどでは年中出回っていますが、雨季のものは粒が大きくジューシーで特に美味しいといわれています。サラダなど食材として活用するのもおすすめ。

※品種などによって若干のズレがあります。


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