眠らない街・東京と並び称される、アジア随一の繁華街バンコク。いつでも、どんな場所でも美食に出逢うことができる熱帯の街を進めば、美味しい香りが鼻先に飛び込んでくる。何気ないストリートフード食堂がミシュラン星付きの称号を獲得するなど、店の形は千姿万態。世界中どこを探しても食べられない味と個性が、バンコクにはある。
腕利きの料理人の前に立ちはだかるのは、お腹を鳴らすグルメなバンコクっ子たち。日夜問わず料理人の一挙手一投足に目を光らせ、仁義なき戦いが繰り広げられている。食材に向き合い、調理に徹する料理人たちの姿は、さながら戦士のようにいつだって精悍だ。
けれど、コロナ禍では店側と客側の想いが通じ合うのは難しい。「お店で食べてほしいけれど叶わない」「お店で食べたいけれど食べられない」。そんな厳しい状況を知ってか知らずか、謎の2人がタイの地に舞い降りた。肩書き・地球料理研究家のアジミと、超人的かつ鋭敏な嗅覚を持つアロイ。人間なのか、はたまた未来人なのか? 言葉は通じるのか? そもそも何故タイに来たのか? 最終的な狙いは何なのか……? 疑問が尽きることはない。
一つ確かなのは、その名の通り2人とも美味しいものに目がないということ。タイ料理はもちろん、日本や欧米、中東などの多国籍料理が集まるバンコクを舞台に、2人はどのような足跡を刻むのか。闘う飲食店・闘う日本人を応援する、新たなグルメ漫画が今始まる。
コロナ禍の2021年1月、バンコクで暖簾を掲げた「六九麺」。日本人が多く暮らし、さらに日本通のタイ人が目を光らせるラーメン激戦区で行列ができる人気を獲得したその秘密とは……?店主の藤沢さんに尋ねました。
毎日飽きずに食べられる淡麗系ラーメンをタイに届けたい

「六九麺」店主/藤沢 彰博 Akihiro Fujisawa
2016年1月、タイに移住し2021年1月「六九麺」オープン。現役の総合格闘家としても活動する“闘うラーメンマン”。趣味はミニ四駆、スニーカー収集
以前からタイで日本のラーメンは浸透していましたが、そのほとんどが濃厚な豚骨系。濃いめの味付けを好むタイの人にとっては自然な流れかもしれませんが、アッサリとした淡麗系の美味しさも知ってほしいと思っていました。また、せっかく海外進出1号店として打って出るなら、自分が店頭で責任を持って本物の味を提供したいという想いから2021年1月にバンコク店をオープンしました。店名の通り、ラーメンは1日69杯限定。多く作ろうと思えばできますが、その分味のクオリティがブレてしまうので創業者が導きだした数を守っています。それが、コンセプトに掲げている「毎日食べられるラーメン」にも繋がっていますし、「また明日も食べたい」と一人でも多くの人に思ってもらえたら嬉しいです。
イチオシメニューは「醤油六九麺」です。
日本の本店で研究を重ねた、門外不出の厳選醤油をブレンドした独自の醤油をタイでも同様に使っています。そこに鶏の骨やモミジ(鶏の足)、肉などをじっくりと8時間かけて炊いた鶏清湯(とりちんたん)スープを合わせることでコクと旨味が倍増するんです。チャーシューや味玉、メンマも手作りしている自信の一品ですよ。
ありがたいことに開店当初から話題にしていただき、規制下でも持ち帰りを求めて店に足を運んでくれるお客さんに支えられました。今後もコロナに屈せず、2店舗目・3店舗目と挑戦していきたいです。目指すはアメリカ進出!
店主・藤沢さんへのインタビュー動画はコチラ!
六九麺
場所:Between Thonglor Soi 13 & 11
電話:091-887-9469(日本語可)
時間:12:00〜15:00/18:00〜21:00(L.O.は30分前)
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