今号の読者からのご相談
バンコクの知人が小さな店を営んでいるのですが、店の従業員(女性)と客(男性)が男女の関係になったようで、それを知った客の妻が店に乗り込んできて夫婦間でけんかになったようです。
けんかで妻は怪我をし、入院することになったのですが、知人はさわぎで店を開けることができなくなったあげくに警察に捕まり、高額な保証金で釈放されたものの妻の高額な入院費まで払わなければならない顛末です。(中略)。なんとか知人を助けたいのですがよい方法はないでしょうか?( しばさん)
ブンからの回答
知人も入り乱れていた?
ダコ編集部の顧問弁護士に聞いてみました。「さわぎで店を開けることができなくなったあげくに警察に捕まり……」の件ですが、なぜ理不尽に捕まったか推測すると、お客とお客の妻の間のケンカに知人も入り乱れていた、と警察が状況を把握したのではないでしょうか。
ケンカに巻き込まれない
タイの刑法295 条で、3人以上のケンカには2年以下の禁固か4000B以下の罰金、または両方という刑罰があります。妻は入院するはめに、お客である夫は妻の看護に病院へ。警察が勾留できるのはまずは残った知人だけになります。そうしますと手続き上、知人の訴えは裁判所を通す事になります。
読者のみなさん、タイで他人のケンカに巻き込まれないよう、くれぐれも注意が必要です。
治療費は払う必要なし
お客の妻の治療費ですが「知人が怪我をさせた」と証明されない限り、支払う義務はありません。
知人はお金がありそうだから、警察はお金で示談に持ち込もうとしたのではないでしょうか。
無実なら保釈金は戻る
原則として警察は知人を拘束した件を裁判所に報告しなければなりません。知人は裁判所からの手紙を待ちます。受け取りましたら裁判所へ行き、洗いざらいぶちまけます。
店を閉めなければならないこと、損害を被っているのが自分(知人)だと主張して、裁判所が無罪と判定すれば、たいていは執行猶予がついて、「高額な」保釈金は戻ってきます。
店員の女性ですが、損害を被ったこと、今回は許すが、2回目は首にしてお金も払わない。という書類に同意させてサインを貰っておいてください。
ダコ編集部の経理、ブンに相談したい方はmail@daco.co.th まで匿名で