虚構新聞バンコク版

【虚構新聞バンコク版】ドローンに載せて夜空彩る 次世代コムローイ、大気圏外まで vol.054

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虚構新聞社・社主UK氏が2004年に開設した「ありそうでなさそうで、でもやっぱりあるのかもしれないけど、まさかそんなことはないだろう」といった記事を掲載する嘘ニュースサイト。当「バンコク版」でも内容はすべてフィクションであり、現実の人物・事件・団体とは一切関係ありません。これは創作により書かれており、本当のことではありません。

kyoko 2017-10-28

空高く浮かび上がるコムローイ。来年は全てドローンに置き換わる予定だ

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旧暦12月の満月の日の伝統行事「ローイクラトン」を最新技術で進化させた「ローイクラトンX」が3日、パトゥムワン区のルンピニ公園で行われ、小型ドローンを使った電動コムローイ(天灯)500台が夜空を彩った。

 

ローイクラトンは水の女神に感謝をささげる祭りで、ソンクラーンと並ぶタイの伝統行事。タイ全国で行われ、チャオプラヤー川など水辺で灯篭を流したり、コムローイと呼ばれる紙袋に火を入れ、熱気球のようにして夜空に放つ。

 

何千ものコムローイが夜空を赤く彩る様子は壮観だが、飛ばすために火を使うため、火災の原因になりかねないとの懸念が以前から指摘されており、都では近年、より安全にコムローイを行うことができないか検討していた。

 

今年が初めての試験開催となったローイクラトンXでは、コムローイの動力に小型ドローンを使用。また火を灯す代わりに内部にLED電球を取り付けた。ドローンとLEDによる「次世代コムローイ」は、最高高度230キロの大気圏外まで上昇する能力を持つほか、光の色も青や緑など6万色以上に変えられるなど、ハイスペックかつ安全な機体に仕上がった。

 

午後7時、500台の電動コムローイに電源が入ると、一斉に上昇を開始。歓声とともに色とりどりの光が吸い込まれるように夜空へと消えて行った。この日はあいにくの雨模様で、一部地域では灯篭流しのみの開催となっていたが、雨に強い電動コムローイの利点がまた1つ明らかになった形だ。

 

日本からコムローイを見に来たという哲哉さん(58)は「冷たい夜空をステージにして哀しくおどけていましたね」と話した。

 

なお翌朝、アユタヤー県、スコータイ県、ウドンターニー県など全国各地で焼け焦げたコムローイが落ちているとの報告が相次いだ。上昇したコムローイが大気圏に再突入した際の残骸とみられ、落下した残骸が屋根を損傷するなど被害件数が全国で60件を超えていたことから、都では来年の正式開催に向けて、電動コムローイが落下しても壊れない屋根に補強するなどの対応を全国に呼びかけていきたいとしている。

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