
男と女の学際研究 ~現役学者が微笑みの国を考察!~
5人の現役研究者が「日本男とタイ女」をテーマに、いろいろな角度から考察する連載コラムです。
今回の著者:政策科学 竹本 拓治
多くのタイの大学は制服の着用を義務付けている。読者の方は、街中でタイの大学生をみて、高校生と勘違いすることはないだろうか?
特にタイの女子大生は、同色でありながら、デザインが多様な制服を着ており、おしゃれである。
日本でも、一部の中高生が「改造」や「着崩し」といわれる多様性を発揮する。生徒は、制服を「改造しないとダサく見える」と考えているようである。しかしほとんどの高校では生活指導によりそれが制限される。
日本では「制服=ダサい」だが、タイではそうでもない?
タイの大学生に制服着用についての感想を聞くと、男女ともに日本の生徒がもつイメージほど否定的ではない。タイでは高校生から大学生になると、女子は多様な制服を着用する傾向にある。どうやら、高校とは違う自由な髪型と、制服着用規則とのバランス、つまり制服を髪型にあわせたファッションと考えているようだ。
タイでは、多くの大学で、近くに制服を販売する店が存在する。そこではシャツやブラウスでは200B前後のものが数種類販売されている。寸法直しも自由である。
制服が比較的安価で売られ、自由にアレンジできることで、ファッションに敏感な女子大生が、制服にも拘わらず個性と多様性を発揮する。
一方で、タイの女子大生には多様性はあっても、着崩し的なだらしなさはほとんど見られない。選択とアレンジに自由度があることが、ファッション性を高めており、客観的に見ても好印象である。
制服を販売する某日本メーカーの調査データでは、日本では20歳以上の8割以上の大人が、生徒の着こなしのだらしなさに対し否定的という結果が出ている。
以上の印象の違いを比べると、タイの女子大生の制服文化から、日本は参考にする点がある。それは日本において制服の多様性を認めるか、集団的統一という点で難しいなら、大人目線ではなく中高生がちゃんと着たくなる制服デザインを考える、そのことで大人が不快に感じる制服の着こなしは大きく減るかもしれない。








