麺を食べてかの地を想う
クイティアオ・シャンハイ
国内どこのクイティアオ屋でも食べられる定番麺といえば、米麺のセンヤイ(幅広麺)、センレック(中細麺)、センミー(極細麺)、そしてバミー(中華麺)の4種類だ。この4種類に飽きてしまった人のために、今回は変わり種を紹介したい。その名も「上海麺」という。
上海麺の特徴は、緑豆のでん粉から作られていること。中国最大の緑豆の産地・山東省発祥のこの麺が上海で人気を得て、タイに伝わったという。タイで上海麺と呼ばれる所以だ。
ウンチクはここまでにして、そろそろ料理をいただこう。この店のハイライトは、エビやイカ、スルメがたっぷり使われた炒め麺。加熱によって麺は透きとおって来る。
熱々のプルプル、そして透明の上海麺は、見るからに食欲を刺激する。一口噛みしめると、麺のもっちりした感触に魅了される。具材との相性も良い。味付けは、甘さと塩気のバランスの良さを油がさらに引き立てている感じ。付けダレとしてチリソースが付いてくるので、途中で味を変えるのも楽しいだろう。
人気メニューはほかにも、「ヤム上海」や唐辛子とバジルの激辛炒め「パット・キーマオ上海」がある。ヤム上海は、ヤム・ウンセンの春雨の代わりに上海麺を使ったもの。目の覚めるような刺激と、春雨とは異なる食感の組み合わせがユニークだ。さらにおなじみのタイ料理や中国料理もたくさんある。
タイ人にとって上海麺は珍しくないが、食べられる店を探すのは容易ではない。南部ハジャイ出身の僕に至っては、バンコクに来るまで上海麺自体を知らなかったくらいだ。貴重と知ってからは、店で見つける度に注文するようになった。そして食べる度に、まだ見ぬ街・上海に思いを馳せて楽しんでいる。ラーメンを食べて日本を想うようにね。
アローイ・オーチャー・ロット(ラートヤー店)
上海麺で真っ先に思いついたのがラートヤー地区のこの店。店主のスラットさん(58)は小学校を卒業する前に働き出した苦労人だ。自分の店を持つ際に、当時はまだ珍しかった上海麺に注目。ほかの麺は一切使わない、国内最初の上海麺専門店をオープンした。
創業35 周年になる現在は2つの店舗を切り盛りしている。自家製の麺は、うっすらと自然な緑色。上質なでん粉を仕入れているため、味も食感も抜群だ。炒め麺は70B。具だくさんの逸品だよ。
時間:10時半~14時、17時~22時 第2・3日休
電話:0-2435-1324








