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【虚構新聞バンコク版】ワット・ポーの涅槃仏が寝返り vol.007

涅槃仏が寝泊りしているワット・ポー

 

2日早朝、「涅槃寺」の名でも知られるバンコク都プラナコン区の寺院ワット・ポー(正式名称:ワット・プラチェートゥポン・ウィモンマンカラーラーム=ラーチャウォーラマハーウィハーン)で、「涅槃仏の頭が逆向きになっている」という複数の市民からの通報があった。

 

駆けつけた警官が調べたところ、本来正面から見て左側に頭をあずけて横たわっているはずの涅槃仏が、頭を右側にして横たわっているのが確認された。

 

第一発見者である清掃員の男性がワット・ポーに訪れたのは午前4時ごろ。堂内に入ったところ、涅槃仏がいつもと少し違う様子であるように感じたため、改めて眺めたところ、寝ている向きが逆になっていることに気づいたという。

また別の男性が午前1時に寺院の鍵を閉める際には、いつもと同じ向きであったと話していることから、涅槃仏はこの後の3時間で向きを変えたものとみられる。

 

捜査に当たっているプラ・ラーチャウォン警察署では、当初何者かによるいたずらである可能性が高いとしたが、その後涅槃仏が安置されているお堂の天井に金箔の付着した大きな穴があるのを発見。涅槃仏本人が向きを変えるために立ち上がった際、うっかり天井に頭をぶつけて開いたものであると判断し、事件性はないものとした。

また記者から寝返った理由について尋ねられると「知らん」と一蹴した。

 

ワット・ポーの涅槃仏は19世紀中ごろ、現ラッタナーコーシン王朝・ラーマ3世(在位1824~51年)の命によって作られた仏像で、全長46メートル、高さ15メートル。

全身が金箔に覆われているのが特徴で、タイに来た観光客が多く訪れることでも知られている。

 

 

Kyoko Shimbun(虚構新聞:http://kyoko-np.net)について

虚構新聞社・社主UK氏が2004年に開設した、虚実の狭間を行き交う可能性世界の出来事を報道するニュースサイト。「ありそうでなさそうで、でもやっぱりあるのかもしれないけど、まさかそんなことはないだろう」といった記事を掲載。当「バンコク版」においても内容はすべてフィクションであり、現実の人物・事件・団体とは一切関係ありません。本誌に掲載された記事により、損害や賠償が発生したとしても、著者ならびに編集部では一切の責任は負いません。

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