今号の読者からのご相談
タイの医療システムについてご相談します。
私は、バンコクのあるタイ人家族の支援をしておりますが、その父親がガンの診断を受け手術、入院をしております。居住エリア(バンカピ)に適切な治療を受けられる公立病院がなく、他エリアの公立病院(RAMA病院)で医療を受けましたが居住エリアが異なるため、高額な医療費が発生しています。
投薬だけの段階となり、なんとか居住エリアの公立病院に移ろうとしたのですが、こん睡状態でICUに入ることになり、日々、高額な医療費を支払っております。数週間で何百万円にもなり、支援も限界です。とはいえ、支払いが滞れば命にかかわるため、どうしてよいのかわからない状況です。
日本では高額医療に対する補償制度がありますが、タイにも同様なシステムはないのでしょうか? 30B医療は居住地域が異なると適用できないみたいです。
以前バンコクに滞在していたときに読んでいた生活情報誌の貴誌を思い出し問い合わせした次第です。適切な問い合わせ先だけでも教えていただければありがたくお願いします。(しばさん)
病院は決まっている
ご相談内容から、しばさんがご支援しているタイ人は
①民間企業社員向け社会保障基金
か
②農民や自営業者向け保険
に加盟していたと思われます。両保険とも居住地か職場の近くの病院を予め指定しておくことが定められています。
別エリアへは要相談
後の祭りなのですが、居住エリアに適切な治療を受けられる公立病院がない場合、①か②の事務所に相談をすれば、他のエリアの適した病院を紹介してくれます。その場合、治療費や薬代は保険の対象となります。
しかし相談せずに自分で病院を選び治療を受けた場合、残念ですが保険の対象になりません。また保険の適用外の高額な医療や薬が必要な場合もやはりまず相談すること。場合によりけりですが、タイ人ならタイ政府は補償してくれます。
今からでも遅くない
ICUで高額な医療費を払い続けているとのこと。
いますぐ
①のコールセンター:1506 (SOCIAL SECURITY FUND)
または
②の1330 (NATIONAL HEALTH SECURITY OFFICE)
に連絡してください。
これまで保険に入っていない場合であっても②は無料の保険ですからぜひ相談してください。 さきほど②にSさんの窮状を伝えたら、100%の補償はできないが、とにかく相談に乗る、状況を聞かせてと言ってました。
※編注:回答は返信済み
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