今号の読者からの相談
難問珍問でご相談するには恥ずかしいほどの事件があり、自分たちではどうにもならず、たまたまダコを見ていましたらブンさまの記事が目に留まりましたのでご相談する次第です。
私69歳、そして知人56歳の日本人がタイ人女性と結婚してタイの田舎に住み4年が経過しました。そもそも私たちは20年以上タイ在住の日本人Mとタイ人 女性の夫婦の誘いに乗り、知人と二人で600万Bもの大金を払い、戸建の住宅に別々に住んできましたが、私たちをここに誘ったこのM夫婦が金銭と夫の女関 係で、私たちが居住して半年もしない内に別居してしまいました。
Mの妻であるタイ人女性は財産分与もなく夫が愛人のもとに行ってしまっ たので居住している我々を追い出し、私たちの住宅を売り払って金にする計画を立て、我々を被告として裁判に出たのです。その結果、私は敗訴。そして1月 25日に最終的調停で裁判所から言い渡されたのは、この家に住み続けるなら一軒あたり毎月6000Bを払えというもので、もしこれを断ったらお前たちは完 全敗訴になるから調停書にサインしろといわれ、納得できないサインをさせられました。
我々は大金を払って自分の家であると思っていたの にタイの法律ではMのタイ人妻名義になっているのでお前たちの言い分は通らないという……納得がいかない。さらに私の場合、一年半前に戻って敗訴時に出た 毎月8000B × 18カ月分を払えという。もし払えないなら家具、家電製品を置いて鞄一つで退去しろというとんでもない言い分が弁護士を通して連絡がありました。そもそも 経営者のタイ人妻は財産分与がもらえないからと我々お客側に裁判を起こすことは間違っている。最初に夫である経営者を訴えるべきであり、我々はタイの法律 も弁護士も知人もなくただ相手側のペースで裁判は進んでしまいこの結果です。 こんな無謀な裁判がタイで進んでいることを是非ダコの愛読者に分かってもら いたく恥を忍んでご相談する次第です。(タロウ)
編集部追記:
タロウさんによると、M夫婦は定年退職で現金を持っている日本人を狙って日本人専用の住宅を建て、一軒あたり250~300万Bで契約し、一棟当り100万Bの暴利を得、さらに毎月管理費として約2万Bを払う契約を結ばせたそうです。
ブンからの回答
やられましたね。
この手のトラブルは「またか」というほどあります。資産の名義がタイ人になっているのであれば、どうあがいても勝ち目はありません。
編集部の某タイ人スタッフのお母さんが土地を買って家を建てました。土地代として土地の持ち主に毎月お金を支払って数年して完済。ところがある日、「こ こ、ボクの土地だから」と見知らぬ人が以前の持ち主との土地の売買契約を見せたのです。お母さんは土地の売買契約を結んでいなかったのです。私は会社の顧 問弁護士に連絡して最善を尽くしました、結局、売買契約書がなかったため、泣き寝入りとなりました。
読者の皆さん、覚えておいてくださいね。外国人が自分名義で買えるタイの不動産はコンドミニアムだけです。家や土地は買えません。
タロウさんはMを見つけ出して、いくばくかの金を要求するしかありませんが、Mが仕組んだことならば、命のやりとりへと発展するかもしれません。
———————————————————-
ダコ編集部の経理、ブンに相談したい方はmail@daco.co.thまで匿名で
———————————————————-
要!小銭。 デジダコ 電子書籍でバックナンバーチェック。
流行スポットと下町情緒が同居する街アーリーを特集した307号。アーティストなんかも好んで住んでいます。