雑踏と静寂の狭間をゆく
日曜日のターペー門はにぎやかだ。
周囲はゲストハウス街で普段から旅行者が多く、
日曜はそれに加えて歩行者天国(日曜マーケット)が開かれる。
街中の人と物が一斉にここに集まるかのようだ。
年々盛況さを増す歩行者天国は、物にあふれていて楽しいとも言えるし、
人があふれていて窮屈になり、風情が無くなったなぁとも思う。
そのターペー門から徒歩2分。
大通りからほんの少しだけ入ったところにある「デ・ナガ」はそのにぎわいとは正反対、
「静寂」を贅沢に味わえる場所だった。
釈迦が悟りを開く時に釈迦を守護した「蛇神」を随所にあしらったこのホテルは、
部屋で瞑想したくなるくらい静かな場所だった。
加えてベッドの固さも理想的。
前後の予定のせいで4時間しか眠れなかったのだけれど睡眠は十分、
翌日はまったく眠気を感じず、疲れもなく過ごせた。
遊びと取材であちこち飛び回っている身にはありがたい。
これも静寂の力、いや、蛇神のご加護なのかもしれない。
何よりも気に入ったのが表通りに面している「カフェ・デ・ナガ」。
ヨーロッパにある飾らないカフェといった外観だけれど、
ここで出す料理はすべて「デ・ナガ」のシェフの手によるもの。
それでいて値段は周囲のカフェと大差ない。
見た目も味もひと捻りあるカオソーイ(チェンマイ・カレー麺)をつつき、
目の前を通る車や人を眺めながら過ごす。
ゆっくりと時間が流れていった。
De Naga Chiang Mai
住所 21 Soi 2, Ratchamanka, Moon Muang Rd.
電話 0-5320-9030
HP www.denagahotel.com
料金 デラックス3800B、プレミア・デラックス4200B(税サ込)※2人分の朝食、無線インターネット、ミニバーのビールとソフトドリンクも込み