キラキラをありがとう

会社から徒歩で15分。観光とショッピングでにぎわう都心で、青黒く光っていたこのホテルの前を通るたび、心がざわついていた。なぜだかわからない。オープンから2年、横目でチェックするだけだったが、ついにその謎が解けた。
7月最後の金曜日の夜にチェックイン。楽しげな話し声がBGMのロビーは、鏡とガラスと照明を多用していて、輝いている。
革と鏡張りのエレベーター、デコラティブでもフォルムが美しいインテリア家具、ネット環境の整った部屋、スタイリッシュな装いで気さくに話しかけてくるスタッフ、生牡蠣やフォアグラにありつけるゴージャスなブッフェ……。
思いっきり気持ちを上げてくれるこの感じ、経験がある。あー、90年代の六本木で味わったわ! 街が踊っていたあの時代を経験し、それを謳歌した人には、どこか懐かしく、心躍るホテルなのだ。私は外観にその空気を感じ取っていたのだろう。
今のバンコクにふさわしい。ヒールを履いて、白と黒の服を着て、ノートパソコンを抱えてやってきた私は、モードな女のふりがしたくなった。成りきりたがるのが、90年代に青春していた人の傾向なのか。館内を歩くにはサンダルより革靴がいい。
すれ違った子どもが「お母さん、これキレイね~」とシャンデリアを指差していた。あら、ちっちゃい子にも人気なのね。麦わら帽子と白いワンピース姿の20代前半のふんわりとした女子が朝食のテーブルで写真を撮り続けている。
……ん? 世代を超えて、みんなここが好き?
そうね、都会の勢いをうまくデザインすると、心をワクワク駆り立ててくれるもんね。人生のキラキラ・ルネッサンスだね。
よし、帰って仕事するぞ!
Renaissance Bangkok Ratchaprasong Hotel
住所 518/8 Ploenchit Rd.
電話 0-2125-5000
HP www.renaissancebangkok.com
予約料金 デラックスルーム3850B~(朝食付き、税サ別)








