ワンデートリップ

出合いはチェンマイのとあるブティックで メーサーリアンでカレン族の紡ぐ 美しい布の秘密を探る

タイ北部のなだらかな山岳地帯に広がる盆地にメーサーリアンという町がある。バンコクからチェンマイまで空路で1時間、そこから車を走らせること4時間。ミャンマーとの国境に近い小さな町は、朝には深い霧に包まれる美しい場所だった。

【旅して書く係】NOA
昔バックパッカー、今三児の母

 

カレン族の女性。14歳から織り子をしている

 

タイ少数民族の織物に
導かれるままに

ソップモエアーツ・チェンマイ店。上質な布と籠製品が並ぶ

 

チェンマイは、タイの古いものと新しいものが同居する異国情緒あふれる古都。そのチェンマイで、北部少数山岳民族であるカレン族の伝統的な技術と欧米の美意識が融合したプロダクトが並ぶ「ソップモエアーツ」という、美しい佇まいのお店に出合った。

ソップモエとはチェンマイの南西200km先、ミャンマー国境に近い山間部の地域の名だ。店のボランティアスタッフが、ソップモエの里「メーサーリアン」という村を訪れる旅を企画しているというので、同行させてもらった。

 

寄り道した博物館で
染色文化の豊かさを知る

道中、チェンマイから車で1時間半ほどの距離のチョームトーンにあるパー・ダー・コットン・テキスタイル博物館に立ち寄った。竹林の奥にひっそり佇む古いタイ式家屋は、この地に代々伝わる染色と織物の知識や技術の継承に貢献した「ダーおばさん」の自宅兼工房だったもので、現在は博物館になっており、織物や染色の歴史を学び実物の糸や布を見ることができる。

草木染めの材料になる植物がそこここで生い茂り、黒檀の実がびっしり入った大きな甕が並ぶ。敷地内に併設されたショップで、ほかでは見ることが出来ないような自然な色合いの綿ストールを思わず購入した。

 

ソップモエアーツの
織物センターに到着

メーサーリアンの工房にある機は手作り。この機ではタペストリーが織られていた

 

さらに車で2時間半、大きな山を越えてようやくメーホンソーン県メーサーリアンに到着。民族衣装を着た人がバイクに乗って往来している姿に目を奪われる。町の中心部から15分ほど赤土の道を車で上ると、そこがソップモエアーツの織物センターだ。屋根だけの作業場に手作りの機が12機。働いているのはポーカレン族の女性が6名ほど。

彼女たちは、大きなパイプオルガンの演奏者のように両手両足を器用に動かしながら糸を操り、美しい柄を浮かび上がらせながら一枚の布を織りあげていく。自然光のもとで織っているので、日没までが作業時間。
パパイヤやバナナが自生し、犬や鶏が歩き回るのどかな土地で、モダンな商品が完成していく様を見て不思議な気持ちになった。

 

美しい織物の秘密は
女性のオシャレ心でした

カレンの民族衣装を見せてくれたおばあさん

 

滞在中、全身に民族衣装をまとったおばあさんが、織物センターの隣にある高床式の家から手招きをして、自宅のワードローブを見せてくれた。カレンブラウス(彼らの民族衣装)は、すべて手織りで手刺繍も細かくほどこされている。焼けた肌に似合うシルバーブレスレットや、ビーズを紡いだ何重ものロングネックレス、シルバーにフリンジを組み合わせたピアスなど、アクセサリーも子供のころから常に身につけているという。噛みたばこのおかげで、唇も紅をさしたように赤い。山奥の小さな村で、普段の生活の中で、身を飾ることを大切にしている姿に感銘を受けた。

 

バスケット作りまで体験!

かご編み体験の様子。団体の創始者ケント氏(一番左の男性)はタイ生まれタイ育ちのアメリカ人

 

翌日は、早起きをしてチェンマイまで戻り、そこから北東方向にさらに40分ほど車を走らせてサンサーイに向かう。ポーカレンの人々からかご編みの手ほどきを受けるためだ。

今回、籐の編み込み体験をさせてもらったのは、自然の蔓を取っ手にしたユニークな形の卓上バスケット。細く切り裂いた籐を一目一目しっかりと編んでいき、できたバスケットは同じ敷地内にある燻製室に数週間寝かせることにより、つやと強度が増し、虫もつかなくなるという。編みあがったバスケット(自分は一部しか作業していないが、大いなる達成感と愛おしさ!)は、後日バンコクで受け取らせてもらった。

今回の旅でお世話になったソップモエアーツはアメリカ人がはじめた非営利団体。西洋と東洋の概念の融合や、新旧のミックスが、すたれゆく伝統技術や芸術的模様を残していくひとつの手段なのかもしれない、などと帰宅後にバンコクの喧騒にもまれながら考えたのだった。

 

タイムテーブル

1日目
08:40 バンコク発
09:40 チェンマイ空港着
11:50 パーダー綿織物博物館を見学
15:20 メーサーリアン到着、織物工房へ
17:45 ホテルへ

2日目
06:30 ホテル出発
11:00 チェンマイ到着
11:45 ランチでカオソーイ
13:20 サンサーイ工房到着、見学とバスケット制作
18:20 ホテルへ

3日目
08:00 ホテルで朝食
10:30 JJマーケット(チェンマイのオーガニックファーマーズマーケット)で買い物と昼食
13:00 モン族市場散策
15:30 チェンマイ発
16:45 バンコク着

 

見どころ

ソップモエアーツ・チェンマイ店

場所:150/10 Charoenrajd Rd., Wat Ket, Chiang Mai
時間:日~金:10時~18時、土10時~17時 無休
電話:0-5200-1279
Web:http://sopmoeiarts.com

パーダー・コットン・テキスタイル博物館
Pa-Da Cotton Textile Museum

場所:Chiang Mai-Hod Rd., Sop Tia, Chom Thong, Chiang Mai
時間:8時半~17時半 無休
電話:0-5336-1231
※今後のツアーに対するお問い合わせはソップモエアーツ・バンコク店まで
isomura_masako@hotmail.com

 

宿泊所

RiverHouse Hotel(The Teak House)

場所:77 Langpanich Rd., Ban Kat, Mae Sariang, Mae Hong Son
電話:0-5368-2323
Web:http://www.riverhousehotelgroup.com
料金:ツイン1200B~

 







関連記事

  1. バンコクから車で90分、気分は英国貴族? 馬と自然に癒やされるプ…
  2. 子連れクレット島【16回】
  3. フアヒン母子車窓の旅
  4. バンプリーの百年水上市場とお寺めぐり
  5. BTS延長区間、各駅下車の旅
  6. リバービューのゲストハウスと裏中華街

オススメ記事

  1. バンコクではじめて整体を受けた図 治す!がモットーのバンコクの整体「てしまSEITAI」
  2. タイのシダーバーグ財団の「こんなところにスリリングな生き方」- 孤児院・職業訓練・語学学校・ムエタイジム支援などから未来を創る
  3. なぜ酵素を摂るとカラダにいいの? 170種類の植物酵素入りスムージー「ラポボ」の働きで人は若く、健康になれるのか?【特徴・効果を検証〜タイ・バンコクいきいき体験記】
  4. 【プリセール開始】あえての超一等地! プロムポンにコンドミニアムを買うことを真剣に考えてみる。【SINGHA ESTATE(シン・エステート)の低層コンド「EYSE 43」】
  5. 3週間で人生変わる? タイ・チェンマイでゼロからヨガの達人へ!? 全米アライアンス・短期集中日本人向けインストラクター資格養成講座の巻

PAGE TOP