バンコクひと巡り

〈 バンコクひと巡り 〉第二十五回  鈴木敦子 Davies

457(hitomeguri) tate

鈴木敦子 Davies(すずき・あつこ・ディビス)
1968年来タイ。バンコクポストのカメラマン、不動産業、ドイツレストラン経営などを経て、1990年に今の画廊をスタートして今年27年目。只今、在タイ日本人作家・阿部恭子の名声を世界に広めるために奔走中。

気になる人を紹介者が自ら回想して書くリレーコラムです。 今回は幸長加奈子さんが鈴木敦子さんについて書きます。

 

神様を見つけた

紹介者/幸長加奈子(経営者)

 「ハグしよう」そして彼女はしっかりと私を包んだ。暖かくて力強いハグ。まるでお母さんのような優しいエネルギーがあふれていた。ハグの主はAKKO ART GALLERYオーナー、鈴木敦子さん。皆からは親しみを込めて「アコさん」と呼ばれる。

タイに移り住んだのは1968年。今の夫となるイギリス人の彼の誘いを受け、「ほんのちょっと」のつもりで来たバンコクも、今年で在住49年。激動のバンコクに暮らした49年間、自らの人生もまさに激動であった。

一番苦しかった時期はアルコール中毒から解放されたばかりの夫が今度は重度の鬱病になり、イギリスの病院へ入院した頃。娘二人とバンコクに残った彼女はどうにかして娘の学費を稼ごうとギャラリーを開き必死で働いた。壮絶な毎日だった。

一番幸せだったことは? との問いには「たくさん、たくさん。でも一番は神様を見つけたこと」と答える。クリスチャンでもある彼女。その微笑みの裏には心の支えとなった神様の存在と、様々な厳しい境遇を乗り越えたことで培われた強さと懐の深さがうかがえる。

AKKO ART GAKKERY は在タイ日本人と世界のアーティストの交差点的存在。彼女が選んだ魅力的なアートの数々は、多くの場所で人々を魅了し暮らしに彩を添えている。そしてそれらのアートの魅力のみならず、お茶目なアコさん自身の人柄に魅了された人々が集う。今日もそしてきっとこれからもずっと……。


次回で鈴木敦子さんが紹介するのは在タイ日本国大使館の佐渡島志郎特命全権大使です。

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