母国の味であり、大好きなタイ料理
4人のボート・ヌードル好きが集まり、2018年にオープンを果たした「トーン・スミス」。小鉢1杯10Bほどで販売する屋台から、今やプレミアム食材を使ったこだわりの1杯を提供するレストランまで多様なお店が展開されていますが、同店は後者。立ち上げの背景と今後の展望を尋ねました。
「トーン・スミス」は、私の古くからの友人らと何か一緒にしたいと話していた時に生まれたお店です。当時、セントラル・エンバシーに空き店舗があるという話を頂いたのですが、そのスペースは100㎡にも満たないもの。そこで自分達に何ができるかを考えた結果、辿り着いたのがボート・ヌードルでした。麺料理は大掛かりな調理器具などが必要ないですし、食べるのに時間がかからないためお客様の回転も早い。加えて、美味しいお店があれば遠くまで足を運ぶほどに私たちはボート・ヌードルが大好きだったので、専門店という形で提供しようと思いました。
もともと20席ほどのスペースだったのですが、オープン後は行列ができるなど大きな反響を頂き、驚きました。それを見た施設側から追加のテーブル席を用意してもらうという特別なサポートをしていただき、今では13店舗にまで拡大することができたというのは嬉しいことです。また、プレミアム感を追求したボート・ヌードルをコンセプトにしていたので、1号店をセントラル・エンバシーに出したことで価格帯もマッチし、ブランドイメージもしっかりと浸透できたことで2号店以降の展開をスムーズに進めることができました。
店名の「トーン・スミス」は、レストランとしてはかなり珍しい名前だと言われています。トーンはタイ語でゴールド、スミスは成功・成果(サンスクリット語の「サムリット」と同義)であり、その2つを合わせて〝成功への旅〟という意味を込めました。まだまだ私たちの旅はこれからです。
すべての店舗で変わらないクオリティを
お店を長く続ける上で大切にしているのは、美味しさを追求することはもとより、その味をどの店舗でも、いつでも同じクオリティで提供することです。1回限りで美味しい料理を作るのは簡単ですが、それを毎回維持すること、新たにオープンした支店でも変わらない味を保つことが重要だと考えています。そのために、当店では食材の品質チェックはもちろん、何ヶ月にもわたるスタッフトレーニングを行っています。また、全店で1~2時間ごとにスープの味をチェックし、そのデータを管理担当者が確認することで味の乱れがない体制を徹底。すべてのお客様に満足してもらえるサービスを目指しています。
加えて、オープンしたタイミングも良かったと感じています。10年ほど前のタイだと専門店が少なく、レストランでは一般的に人気な料理をさまざまに取り揃えるお店が多かったのですが、最近は北部料理、南部料理、宮廷料理、タイスイーツといった何か一つに焦点を当てたスタイルが増えてきている点も、私たちにとっては追い風となりました。もっと多くの方に知っていただき、ボート・ヌードルが食べたいと思った時に「トーン・スミス」が頭に浮かぶような存在になりたいと思います。
そして、次の目標は海外です。私自身、タイ料理は世界一だと思っていますし、タイミング次第ですが、近隣諸国をはじめ香港や中国、ロンドンといった場所を視野に入れて挑戦していければと思います。
ThongSmith
場所:本店 Central Embassy 5F / 支店 The Emquartier 7F 他
電話:02-003-6226(タイ語・英語)
時間:毎日10:00~22:00(L.O.21:30)
Facebook:@Siameseboatnoodles
Instagram:@thongsmith
LINE:@487btdti
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