タイ料理

【食先案内人・ペーの屋台の細道】バミー・ムーデーン(焼き豚のせ中華麺):94食目

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曽祖父の釣針

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バミー・ヘーン(汁なし中華麺)

 

12月5日はプミポン前国王の誕生日にちなみ、タイの「父の日」と定められていた。実施されたのは1980年から。僕が生まれた年だ。毎年父の日には国王自らお言葉を述べられた。

「魚を与えるのでなく、釣針を与えて釣り方を教えなさい」。これは1998年のお言葉だ。今回の屋台を訪れた時、この一文を思い出した。

この店の特徴は、主要な材料はすべて自家製ということ。こういう店は実は珍しい。麺は毎日手作り。秘伝のレシピに従って、3種類の小麦粉を配合して独特のコシを出している。防腐剤などは一切使わない。毎日30kgほど作り、すべて売り切る。

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主役は皆から愛される人気者、焼豚だ。やや脂ののった、甘く柔らかいのど肉を使う。
5時間かけて下味をつけた肉を炭火オーブンで焼く。このオーブンも自家製だ。弱火で3時間じっくり焼き上げた肉は柔らかく、噛むと炭火の香ばしさがあふれ出す。

焼豚は炭火で焼く前に茹でる店が多いが、ここは生から焼く。すると、うま味のつまった油が滴り落ちてくる。お店では、この油を好みでバミーの仕上げにかけるという、独自のスタイルを提唱している。

僕は汁なし麺を注文し、例の油をたっぷりかけてみた。ほかに調味料は足さない。タレを全体によく絡め口に運ぶと、ほかでは味わったことのない、独特の甘い香ばしさを感じた。

もう一品頼むとすれば、チキンスープがお勧めだ。柔らかく煮込んだ手羽と、香り高い椎茸の相性が抜群なんだ。

創業から約100年。現在のオーナーも正確に何年目なのかわからないという老舗中の老舗は、どんなに人気が出ても業務を拡張することなく、家族を十分養えるだけの小さな商いにとどめている。そして代から代へ、伝統の味を着実に伝えている。
曽祖父の釣針は、1000年経った今も現役だ。

 

バミー・ナーイ・ガー

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現在の店主バンオーンさんは、この家に嫁いで屋台を継いだ4代目。店名のガーさんは夫の曽祖父であり、創業者であり、この上なく美味な焼豚レシピの考案者である。タラート・プルーで営業を始め、味の良さで安定した人気を獲得した。

30年ほど前からは自宅前で営業している。タラート・プルーからやや離れた小さなソイの中だが、客足が落ちることはない。汁なし中華麺は30B、チキンスープは35B。コストパフォーマンスの高さも魅力だね。

 

DATA

時間:17時~24時 無休
電話:0-2465-3584

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