先週、チャトゥチャック ウィークエンド・マーケットの屋台グルメの話を書いたら、
バンコク好きな友人から
「チャトゥチャに行くなら、半裸ソムタム屋に行ってきてよ」
とのメッセージをもらった。
は、半裸……???
彼女が参考にと送ってくれた記事を見ると、
きらびやかな衣装に身を包んだ、上半身裸の腹筋割れ割れ系男子が群れをなして微笑んでいるではないか。
もうこれは行くしかない。
決意を固めると、彼女はタイ人の友人に声をかけ、当日は彼が案内をしてくれることになった(なんて至れり尽くせり)。
というわけで今回は、世界一SEXYなソムタム屋を目指し、再度ウィークエンド・マーケットを訪れることになったお話。
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ランチタイムを直前に控えた11:30、マーケット最寄のBTSモーチット駅で友人と待ち合わせ。
さっそく半裸ソムタム屋へ向かう。
店があるのは、このマーケットMAPで29の数字あたり。
(モーチット駅から入ると、ちょっと歩きます)
迷路のようなマーケット内をずんずん歩き続けていくと、
「もうそろそろだよ! カメラを準備して!」との声。
期待に胸膨らませ、鼻息荒くカメラを構えたものの、
「あれ? おかしいな、やってない……」
これはまさかの企画倒れか? と不安になった瞬間、隣の店のおばちゃんが一言。
「あ~、その店は午後にならないと開かないよ」
……ふふふ、さすがSEXYソムタム。日曜ランチのコアタイムにオープンしていないとは、なんて強気な営業スタイル。これはますます期待が持てる。
休業日ではなかったことに安堵しつつ、カキ氷を食べたり、買い物したりしながら時間をつぶして午後1時半。
さすがにもう開いているだろうと、再チャレンジを試みる。
店に近づくと、明らかにまわりの店の空気を乱すアゲアゲなタイミュージックが聞こえてくる。
これは確実にオープンしている、間違いない。
いざ、半裸ソムタム!
今度こそ、、、
某事務所のアイドルグループも真っ青の
きらびやかな衣装を身にまとった半裸イケメンが!
いた~~!
(盗撮)いい背中だ……。
でも、半裸でがんばってるイケメンはあたりを見渡せど彼一人。
たくさんのお客さんの注文を聞いたりサーブしたり、めっちゃ忙しそう。
なんか想像と違うぞ。これは、あれかな? 今日はシフトが足りなかったのかな?
(なにやらスープを運んでいる。衣装は派手だが、1滴もこぼさないぞという意志が伝わる堅実な運びっぷり。)
ともかく、ちゃんと写真に収めようと試みるも、バタバタしていてなかなか声がかけられない。
すると突然
「いらっしゃ~い!(多分。タイ語です)」
と、ひときわ大きな声。見るとそこには
!!! なんかめちゃ派手なおじさん来た!
こんな衣装なのに白い靴下なのがとても気になるが、ともかくすごいインパクトだ。
おそらく店長か、そうでなくてもバイトリーダーだろう。
半裸ではなかったが、それでよかったと思った。
ともかく注文をすませる。
せっかくなので、看板メニューのソムタムから「ソムタム・タイ」と、
酸味が強いさっぱりとしたスープ「トムセップ」、あとフライヌードルをオーダー。
イサーン料理は辛いから、と友人が「マイペッ(辛くしないで)」と伝えてくれた。
(ソムタムもいっぱい種類がある模様。でも大きいので、人数がいないとちょっときついかも)
オーダーを取り終えると、おじさんはまっすぐに入り口のお立ち台のほうへ。
そこには一式、ソムタムの材料が据えられているようだ。
するとおじさん、BGMに合わせて、かなり大音量で歌いながらソムタムの材料を臼に放りこんでいくではないか!
なんか、もう、すごい古田新太感……!
「マイペッ」の言葉もむなしく、リズムに合わせて唐辛子もノリノリで追加されている(ような気がする)。
ソムタムオンステージ後、おじさん自らソムタムを持ってきてくれた。
おお、結構なボリューム。
案の定、味は結構辛かった。
トムセップはイケメンが持ってきてくれた。
シャッターチャンスとばかりにファインダーを向けたが、余裕のない笑顔しか撮れなかった。
忙しいのにごめんよ、イケメン……。
(イケメンとの2ショットチャンスを逃した私はこの後、おじさんと写真を撮ってもらった)
イサーン出身の友人いわく「ここのソムタムはちょっと味がイマイチ」らしいのだが、
もうこれは一種のショーとして楽しんでいただけたらと思う。
突っ込みどころも含めて、結構楽しめたし。
ちなみに友人が「日本の歌舞伎みたいだよね~」と言ってきたので、
とりあえずそれは全力で否定しておいた。
<お会計>
ソムタム・タイ190B、トム・セップ160B、フライヌードル80B
チャトゥチャック ウィークエンド・マーケット