2012年2月18日(土)15時半。
19時からの公演前にメディア数社が招かれて会見が行われました。
そのときの様子をメモします。
手前が漫談家の寒空はだかさん。公演では心に残らないけれど耳に残るという不思議な歌を披露してくれました。これを書いている今も耳から離れません。記者会見ではとぼけた感じで師匠に果敢にからんでゆきます。
奥 は長唄三味線方の松永鉄九朗師匠。公演では歌舞伎の場面で使われる川のシーン、舟で川を渡るシーンなど場面場面で弾かれる三味線の曲をユーモアたっぷりに 説明しながら披露してくれました。記者会見では志の輔師匠に憧れる純朴な青年といった感じ。松永師匠に三味線を習いたくなりました。
志「20年以上前に『クイズ・Show By ショーバイ』の収録でバンコクのお寿司屋の大将が握り職人として雇うタイ人は掌の冷たい人、それ一点という話を聞き、表へ出てタイの方たちの手を握ってみ たら、みんな冷たかったので番組が成り立たなくなりそうになったことがあります」
寒「それ、師匠の掌が熱すぎたんじゃないですか?」
「美人のキャディさんが予定通り来て、かたことの日本語を話すんですよ。
打って、うわぁ~、右だぁ~……ってつぶやいたら、ズッと右! って。そんなに押すか、と思いました」
「パロディネタや時事ネタが多いのですが、タイの時事ネタがないので、そのへんがちょっと心配ですね。ま、自然体でやります」
志「1年と半年になるんですよ。タバコをやめてから。ほんと風邪をひかなくなりました。海外公演ではあまり力みすぎないように、一杯ひっかけてからやりたいぐらいです」
寒「あ、そっちのほうに行きたいんですね」
「タイに限らずたくさんの現地の方々が舞台設置を手伝ってくださっているんですけれど、あの、それが順調に進んでいるのか困っているのかがわからないんで すよね。皆さんでこう、語り合っているのですけれども、これは休憩をしているんだろうか、このことについて話合っているんだろうか。今、どのような状態に あるのかな、準備の方は? みんなで集まって天井をじっと見て、何にもせずに散ってゆく。なんで集まっているんだろうな~と」
志「なぞかけですか? 試してガッテンとANA寄席とかけて? その質問はお断りいただけますか? 無理言うなと」
寒「その心は無理言うな!」
「よーし、うまくしゃべってやろうというのはたぶん最悪のケースですよね。いつも自分なんか思うんですけど、舞台に上がる寸前までは一生懸命考えるんです けど、どうしようかなとか、ほんとに大丈夫かなこの言葉から始めて。で出囃子がでるともう一切考えないですね。どうぜ大したことじゃないし、人が死ぬわけ じゃない、しょせんお前なんかナンボのもんじゃ、別に。お客さんなんか何も期待していないよこんなもの、もうと。で、出るようにして。そしたらほほんとに ナンボのもんでもなかったりするともうショックで立ち上がれなくなるぐらい落ち込みます」
「黒澤明監督の絵コンテの本が出たときのタイトルが大好きで『悪魔のように細心に 天使のように大胆に』。細心に準備して準備して、あとはもう。はい、これでおしまいって。……でも私は、あの山なくせ、とか あの家がじゃまだとか言いませんけど」
左から二番目は全日空バンコク支店長の和田さん。寄席に先立ったご挨拶では原稿も見ずに堂々たるスピーチ。まわりの観客が、うまいね、とひそひそ話していました。
さて、今回のチケットは販売開始から1時間で完売。
そこで寄席に来れなかった皆様のために志の輔師匠からメッセージをいただいてきました。
どうぞ!