わたしのシルキーな前世

バンコクの片隅に、静かな中世のたたずまい。古の王都の名前を冠した「ザ・スコータイ」。このホテルへいつもと異なる自分に出会うために赴いた。
ほのかなかがり火にも似たライトのともるロビーを通り抜け、中庭に面した部屋に入れば、今宵私はスコータイの皇女。
軽やかな部屋着に着替え、テラスの窓を大きく開け放すと、目の前に広がる池。中庭に降り注ぐ月の光を見つめながら、シルクのソファで一人ワイングラスを傾ける。風の音、草の香り、すべてが見たことのない過去の記憶を運んできてくれるようだ。
都心のホテルとは思えない不思議な空間。窓外の景色を楽しみながらバスにつかれば、体の奥底まで非日常が染みこんでくる。テレビも、音楽も要らない。ほしいのは、ただこの部屋が与えてくれるゆったりとした時間の流れだけ。
入浴を済ませ、シルクの天蓋に包まれて見た夢は、500年前のスコータイ王朝の絵巻だったのだろうか。
まるで実体験のように鮮明に古の時代の夢を見た翌朝は、それまで悩んでいた仕事や人間関係のトラブルがうそのように些細な事態になっていることに気づく、
さわやかな朝だった。
THE SUKHOTHAI
住所 13/3 South Sathorn Rd.
電話 0-2344- 8888
HP www.sukhothai.com
料金 Superior Room : 7100B、Deluxe Suite : 10500B、Garden Suite : 12000Bほか
※2010年3月31日までのタイ在住者向け特別料金。いずれも朝食付き、税サ込。








