絵本作家タイで絵本を売る!

【ウシガエルを食べにイサーンへ】絵本作家タイで絵本を売る!その3

絵本販売の為にイサーン(東北)地方にやってきた、絵本作家のまえだゆうきさん。今回はイサーン料理のディープな世界にチャレンジする模様です。一体、どんな料理を食べにいくのでしょうか。

ウシガエルを食べにイサーンへ

イサーン(東北)料理が好きだ。ガイドブックを開くと、イサーン料理=ソムタムみたいなイメージがあるが、

トムセープ(イサーン風のトムヤム)

サイゴー(酸っぱいソーセージ)

ソイジュ(牛の生肉)

などなど、イサーン料理と一口に言ってもそのバリエーションは様々だ。

写真の料理は「ゴイ(ก้อย)」、牛肉や牛の内臓を、血やハーブで絡めてタタキにして食べる。イサーンハーブのパックガートコム(わさび菜)と一緒に食べると美味。

今回、6月(雨季)にイサーンに行くと話をした所、イサーン人の友達からウシガエル(ウンアーン:อึ่งอ่าง)を絶対食べた方がいいよ!とのレコメンドがあり、ワクワクしながらウドンタニーにやってきたのである。

 

心強い仲間ジェンくん

さて、今回のウシガエル散策にあたっては、ウドンタニーの隣、ルーイ県に住んでいる友達のジェンくんが協力してくれる事になった。

心優しき友、ジェン君。日本で18年間、イサーン料理屋で働いていたらしく日本語はペラペラ。

ウシガエル探しは、基本的に夜の田んぼをヘッドライトの明かりを頼りに探し回るらしい。

 

さすがに絵本の販売にやってきて、イサーンの夜の田んぼに落っこちて泥だらけになるのは乗り気ではなかったので、自力での捕獲は断念。ジェン君とウドンタニーの生鮮市場にカエル探しにやってきた。

 

バンフアイ生鮮市場(ตลาดสดบ้านห้วย) https://maps.app.goo.gl/tS13q8uJBDwDZEJL7

ウドンタニーの市場は、肉や魚、野菜や果物などなど、山や川の幸がいっぱいだ。

ドジョウや山菜などのローカルな食材に混じって、カエルももりもり並べられていたが、ジェン君いわくこれはウシガエルではなく、ただのカエルらしい。季節のウシガエルは丸々と太って、卵がお腹に沢山入っていて、それはそれは美味なのだそうだ。なるほど。

 

市場には様々な食材が溢れている

 

ドジョウやナマズ、川魚など、イサーンらしい食材もちらほら

そんな、食材溢れる楽しいイサーンの市場なのだか、ここで問題が発生。

ウシガエルがどの店にもないのだ。

ジェン君の話によるとウシガエルは人気食材で、早朝の内に売り切れてしまうのだそうだ。

 

ウシガエルが見つからず、悲しむジェン君

慌ててジェン君と他の市場も回ったが、どこの市場も売り切れ。
(逆にどんだけ美味しいのウシガエル?と興味が湧いてきた。)

 

ただ、探しても無いものは無い。今日は大人しくソムタムでも食おうか。と完全に諦めムードの私だったが、ジェン君、頑張ってウドンタニー中のレストランに電話をかけ、なんと一件、ウシガエル料理を出してくれるレストランを見つけ出してくれたのである!

(持つべきものはイサーン人の友達である)

 

ワクワクしながらレストランへ

レストランの場所はこの辺り→ https://maps.app.goo.gl/SP7xA5bLY3x4vCK56

向かうレストランはウドンタニーの郊外にある「タム・オーン」ウシガエルの調理も見たいというと、快くキッチンの中を見学させてくれた。

 

レストラン情報!
タムオーン ウドンタニー [ตำโอ่ง Udon thani]

↓詳細は店舗 Facebook page より。

119/20 หมู่ที่14 ซอย บ้านเก่าจาน ต.หมากแข้ง , Udon Thani, Thailand, Udon Thani
+66 62 351 7393

※営業時間はFace book page をお確かめの上、ご確認ください。ウシガエルは季節料理の為、時期によってはメニューに無い場合があります。

イサーン料理は、唐辛子だけでなく、パクチー、パクチーラオ、ホラパーなど、様々なハーブを使う為、風味豊かで滋味溢れる味の料理が多い。

今回、季節だという事で、ウシガエルのスープの他に、キノコのスープも用意してくれた。

キクラゲみたいにコリコリしていて食感の美味しいキノコだ。

 

いざ試食!

まず最初にやってきたのは、このレストランの名物料理、『ガイオップオーン』見た目はガイヤーン(焼き鳥)に似ているのだが、どうやらお店の特性の瓶に入れて、遠火で蒸し焼きにするらしいのだ。

ガイオップオーン(ไก่อบโอ่ง)

確かに、ガイヤーンと違い、丁寧に遠火で炙られたせいか、肉がしっとりとしていて、口の中でほろほろとほどけていく。

スモーキーなナムチム(つけダレ)とあいまって、食欲そそる一品だ。

 

ソムタムラーオ(ส้มตำลาว)

 

トムヘット(ต้มเห็ด)

その後、ソムタムラオ(パーラーをふんだんに使ったクセの強いソムタム)、トムヘット(キノコのスープ)と続き、最後にやって来たのがウシガエルのスープ(トムウンアーン)だ。

 

トムウンアーン(ต้มอึ่งอ่าง)

大きなスープの丼の中で、丸々と太った4匹のウシガエルが気持ちよさそうに浮かんでいる。
スプーンですくうと、ずっしりと重さが伝わってくる。中々の迫力だ。

早速小皿に取り分けてスプーンで2つに割ると、中からプチプチした卵が溢れんばかりに出てくる。ここは勢いが大事、南無三!と思い切って頬張った。

 

ウシガエルの味自体は割とあっさりしていて、淡白で、よく言われるように鶏ムネ肉の味に似ていなくも無い。

 

ただ、味を噛み締めていると、だんだんとイサーンの田んぼの味だろうか、ほんのり土の香のする野趣溢れる旨味が込み上げてきて、それがハーブの香と合わさって、心の中で、イサーン!と叫んでしまいそうなハーモニーを奏でている。

 

卵のプチプチの食感も楽しい。

 

横にいるジェン君も、しばらく神妙な顔つきでウシガエルスープを味わっていたが、カチャリとスプーンを皿におくと、にっこり笑って「マン、マン!(脂が乗っていてうまい!)」と満足の様子。

 

大満足のイサーン料理の数々。
お店の人にお礼を言い、かくしてウシガエル探しの旅は幕を閉じたのである。

 

探れば探るほど奥の深いイサーン料理の数々、ぜひ、皆様もご賞味あれ!

イサーン料理でウシガエルを食べる(動画)

実際にウシガエルを食べている様子をYouTube動画にしました!
ぜひ見てみてください

 

 

『絵本作家タイで絵本を売る!シリーズ』

このシリーズは、タイで活動する日本人作家、まえだゆうきが実際に地方に絵本を売りに行き、生計を立て、旅をし、人々に絵本を届けるまでの等身大の日常を、移動、宿泊、食、イベントと、様々な角度から掘り起こす企画です。

シリーズを通して、タイを旅し、物を売る事の楽しさを存分に味わってくださいね!
宜しくお願いします!

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まえだゆうき

「絵本作家・作家」

2022年、カバン1つと絵本のデータだけ持って来タイ。
大冒険の末にバンコクで商業出版を果たし、タイで唯一の日本人絵本作家としてタイに移住を決める。
2024年より絵本作家として独立をし、活動を続けている。

2024年から絵本作家としてタイで独立

現在タイで2作の絵本が商業出版中

日本でも商業出版が決定、現在執筆中

応援宜しくお願い致します!

 

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