郊外の古びた食堂や雑貨屋で時々見かけるのがこちらの「RCコーラ(ロイヤル・クラウン・コーラ)」の看板やポスター。まだ20代前半で炭酸飲料飲み比べなんて事をよくしていた日本在住時代、このRCコーラもちょくちょく飲んでいました。
実際の味自体はペプシやコカ・コーラとそんなに大きくは変わらない(それぞれ少しずつ違いますけどね)のですが、なかなか売っていないため、本来の味に希少価値というスパイスが上乗せされて、よりおいしく思えた、そんなコーラでした。
タイに来てからは、まったく売っているところを見かけなかったのですが、たま~に古い食堂に行くとレトロな看板がそのまま残っていたり、10年くらい貼りっぱなしのような色あせたポスターが貼ってあり。それを見かけると、「ああ、タイでも昔は売っていたんだなぁ」と、昔飲んだRCコーラの味を思い出したり、記念に撮影したりしていました。
最後にRCコーラを飲んだのはおそらく16年くらい前。すっかり追憶の彼方に消えかけていたこの飲み物ですが、つい先日、とある場所で発見しました!
その場所とはなんと、セントラルワールド内にあるトイレそばの自販機です!
普段まったくこの場所で飲み物を買うということがなく(だってトイレに意識が向いているし)、「あ~自販機があるなぁ」くらいの認識で通り過ぎていたのですが、たまたま喉が渇いた時に通りがかり、今回の再開につながったわけです。
しかも、見慣れないパッケージ・デザイン。これじゃあパッと見では気が付きません。まさに日常生活の盲点、街の死角といった感じです。
さっそく購入してみました。
この自販機は「108 Bending」という会社が提供しているもののようです。108といえばタイの消費財大手サハグループ傘下のブランド。今は「LAWSON 108」をタイで展開しています。きっと関連会社なのでしょうね。
そしてコインの投入口。日本製のようで、日本語の表示がそのまま残っています。使えるコインは1、2、5、10B。
10Bコインを入れると、表示がなぜか100円となっています。10円単位でしか表示できないのでしょうか?
そして普通にボタンを押して購入。
これこれ、RCコーラのデザインはこれじゃなきゃ!
この80年代テイストのデザインもなかなかいいですね。わたせせいぞうとか江口寿史、最近だとMEMOって人の絵柄を思い出します。でも、コイツのせいで発見が遅れた可能性も大。
さっそく飲んでみましたが、ほかの2大コーラに比べると、若干甘さ控えめかつまろやかな口当たりでした。
パッケージを見ると、ノンタブリー県にあるサーコーン・ビバレッジ社という所が製造しているようで、同社のHPを見るとほとんど情報が載っていないのですが、遅くとも2011年頃には製造を開始していたようです。
この国で3年以上も売られていたのに、その存在にまったく気が付かなかったとは……。ドリンクハンターとして不覚を取りました。これを読んでいるRCコーラ・ファンがどれほどいるか分かりませんが、また飲んでみたいという方はセントラルワールドへ!
ちなみに自販機によって品揃えが違うので、売ってなかった場合は別のトイレ近くを探してみてください。(F)
P.S. 最近は紙コップにアツアツのコーヒーを入れてくれるタイプの自販機も登場しました。こちらもいつかレポートしたいです。