先週末から今週半ばにかけて、チェンマイに出張してきました。行きと帰りは経費節減のために寝台列車を利用したのですが、ひさびさに乗ったところ、なんだかだいぶ雰囲気が変わっていたのでご報告。
その原因はもちろん7月に起こったこの事件。タイ全土を揺るがすようなショッキングな内容だったため、タイ政府(軍)とタイ国鉄では迅速に対策がなされました。
たとえば女性&子供専用車両の導入や、
車内での飲酒禁止などはタイ関係のニュースサイトで伝えられているのでご存じの方も多いかもしれません。
(しかし、事件を起こしたのは職員なのに、乗客の飲酒が禁じられるとは、なんというとばっちり……)
(ちなみにチェンマイ線ではNGでしたが、最近南の方に行った知人の車両ではビールを売りに来たようです)
この2点はニュースで読んで知っていたのですが、実際に乗ってみたところ、乗務態度についてもかなり変化が起きているようでした。
まず、発車前には警察官を交えてのミーティング。(実際には前にもやっていたかもしれませんが)こんな光景を見るのは初めてです。
さらに車内でも警察官による巡回警備が数回ありました。これで安心度がアップするのはいいのですが、以前よりも車内には緊張感が強く漂うようになった気がします。
昔は食堂車で酒盛りやって知らない旅行者と仲良くなったり、オカマの乗務員に口説かれたりお触りされたりして、それがのちのち旅のいい思い出になったりしたのですが、これからはそういった変わった経験もなくなりそうです。
いろいろと整備されるのはいいことなのでしょうが、今回の改革で「鉄道の旅」が「単なる移動」に一歩近づいてしまったような気がして、少し切ないワタクシFなのでした。まぁ、タイのことなので、数年もすればまた適当な感じになりそうですが。(F)