辛うまなタイ料理をつまみつつ、氷を浮かべたシンハー・ビールをグイッ。流れ出る汗を夜風が気持ちよく冷やしてくれる……これを書いている金曜の夜、そんなシーンで一週間の疲れを癒している方もきっと多いのでは?
そんなタイ・ビールファンにとって、この2月悲しい出来事が起きてしまいました。それは「シンハー・ビール大瓶(630cc)の廃止」。
昨年終わり頃からシンハー・ビールに500cc入りの瓶が登場したのは、ビール党の皆さんならすでにお気づきかと思います。私は当初、「こうやってラインナップを増やすことで棚の中のシンハー・ビールの面積を増やす戦略か!」と睨んでいたのですが、実際はそうではなかったようです。
こちらの記事によると、今年2月、生産元のブンロート社が「シンハー・ビールがアジア市場を開拓するための新戦略として、630cc入りの大瓶を廃止し、今後は500ccの瓶のみにする」と発表したようです。つまり、630cc入りは生産中止、いま店頭に残っている分が最後ということです。
元の大瓶(630cc)と現在の中瓶(500cc)がどう違うかは上の写真をご覧ください。左側がシンハー・ビールの中瓶、そして右側はシンハー・ライトですが、シンハー・ビールの大瓶と同じものを使ってます。
明らかに大きさが異なりますが、それ以外に瓶のシルエットが大瓶は丸々していますが中瓶は軽くくびれて少しシャープな印象に変わっています。また、飲み口に銀紙を使っていたのを普通の紙に変えています。個人的にはちょっとチープな見た目になって、あまり好きではありません。
今回の決断は、「1本あたりの容量を減らすことで値段を下げて競争力をつける」、という戦略なのだと思いますが、実はこれが意外な値上げを引き起こしていたりします。
それはレストランや食堂の販売価格。
コンビニやスーパーでは容量が少なくなった分、安く販売しているのですが、レストランや食堂ではメニューに書かれた料金が大瓶時代のまま適用されている事がしばしば。もちろん今回の変更でメニューの料金を改訂しているお店もありますが、それはまだ少数派。
つまり、現時点では「メニューを見てシンハー・ビールの大瓶を頼むと中瓶が出てきて、しかも値段は大瓶の分を請求される」という現象が起こっているのです! つまり、実質的な大幅値上げです!
「物価の上昇で仕方なく……」とか「酒税アップに伴い料金改定……」といった形の値上げはまだ我慢できますが、こんな形の値上げは正直納得いきません。
量あたりの価格でいうと、タイ国内で生産されているビールの中ではこのシンハー・ビールの大瓶(実際は中瓶)が、高級志向のハイネケンよりも高くなってしまいます。これじゃあ競争力が逆に落ちちゃうよ! 世紀の大英断をしたブンロート社もこの現象までは予想してなかったのでは?
これは昔からシンハー・ビールを飲んできたファンにとっては大きな痛手です。
ここ十年ほど「男は黙ってサッポロ・ビール、タイで飲むならシンハー・ビール」を頑なに守ってきた僕も、最近外で飲む時は別のビールに乗り換えつつあります。
シンハー・ビール・ファンの皆さん、レストランや食堂で大瓶を注文する時は、料金が改訂済みかどうかを見てから注文しましょう!(F)








