日本で1971年に創業。1歳から小学校卒業まで一貫し、子供の知能開発を行う「こどもクラブ」のバンコク教室が今年5月にオープンした。日本の老舗ということですでに多くの親御さんの間で話題のこちら。どんな授業をしているのか参観してきた。
体験隊員:マイ(女性)
将来の子育ての参考に(!?)、今回授業を見学。小さい子が集まったときのパワーに驚愕。世のお父さんお母さん、お疲れ様です……。
座って聞く。自分で考える。
「楽しく学ぶ」を育てる!
授業開始10分前。この日、バンコクに今年オープンした「こどもクラブ」の年長クラスの見学にやってきた。教室の手前にある待合室はさながらテーマパーク状態。あぁ、年長さんってこんなに元気なのね……。
教室のドアが開いた。子供たちがワイワイと入っていく。親は教室内には入れないのだ。授業が始まった途端、さっきまで三々五々に遊んでいた子供達がきちんと椅子に座り、先生の話を聞いている。君たち、やればできるじゃないか!
見よ、この集中力。まだ小学生になる前の子とは思えません。
先生の話を聞いて、自分で考え、自分でプリントに答えを書き込む。
授業は1時間半。先生は子どもを飽きさせないように、サクサクと授業内容を変えながら進めていく。歌を歌う、本を読んで内容を読み取る勉強、漢字の読み方、図形の問題など。メインの先生が前に立って教え、サブの先生が遅れがちな子についてサポートする見事な連携。
とにかく驚いたのが、教えている内容がかなり高度なことと、それを子供がわかっていること。「想像上の折り紙を4つ折にして、ここにハサミを入れて、折り紙を開くとどんな形になるか?」なんて問題まで。「対称の軸」なんて言葉も教えている。ね、年長さんだよね……!?
でもみんなとにかく楽しそうなのである。先生いわく「子供にとって学ぶことは最高の遊び」なんだとか。確かに、何歳で何を教えなきゃいけないなんて本当は決まっていないもんね。
右:かおる先生、左:ゆかこ先生
2人ペアですべての授業を受け持つ。お2人ともずっと海外教室で教えてきただけあって、「海外育ちの子供の教育に慣れてる!」と保護者の方も太鼓判。子供を褒めて、かわして、サクサク授業を進める姿はまさにプロの仕事人。
待合室のお母さんたちを突撃!
「なぜお子さんをこどもクラブへ?」
先生は子供を褒めるけれどベタベタはしない、ダメなことはダメと注意する。親子ほど近い距離感ではないからこそ生まれる緊張感がある。
ダコ:(お子さんが教室に入った隙に)すみません。お母様方、ちょっとお話を聞かせてください。なぜお子さんをこどもクラブに通わせているんですか?
母A:インターの幼稚園に通わせているので、日本語で教育を受けさせたくて。
母B:日本語教育を受けているお友達と比べると、話せるレベルが違って愕然として……。
ダコ:おうちでお父さんお母さんが日本語でも、ですか?
母B:私も最初は家で教えればいいと思っていたんですけど。もうね、絶対ケンカになります。
母A:親だと限界があるよね。
ダコ:そういうものですか……。
母B:で、ここの体験授業に来たら、先生が本当にプロで! そもそもこの年の子を1時間半集中させて座らせることができるって、もう、本当奇跡ですよ!
母C:飽きさせないように10分ごとにやることを変えたり、ね。
母A:あと、親が教え忘れていることも教えてくれるよね。季節の行事とか。
母B:タイだとつい忘れちゃう。
ダコ:お子さんは物心ついたころにはもタイ暮らしなんですか?
母A・B・C:そうですね。
母B:ここは、勉強だけじゃなくてお行儀も見てくれるんです。姿勢がだらーんとしていると、先生がさりげなく正してくれる。
母A:インターだと座る姿勢とか何でもOKって感じだもんね。
母B:あとやっぱり日本の教育を受けている姿を見ると安心します。お友達と歌を歌うとか、声を揃えて一緒に何かを読む、とか。
母C:うちは日本人幼稚園だけど、ここのほうがしっかり教えてくれるから補完のつもりで通わせてます。
ダコ:でも、面白いですね。ずっと日本の教育を受けていると、そういう「みんな一緒に」みたいなのはどうなの? って風潮もあるじゃないですか。もっと海外みたいに自由に育てよう、みたいな。
母B:私も実はそう思ってたんです。でも実際に海外で子供を育てて思ったんですけど、やっぱり日本人じゃないですか。いつか日本に帰って日本の学校に入ったときに、大変な思いをするのは子供だなって思って。
ダコ:大きくなってからだと自分の道は自分で選べって言えますけど、小さいうちは親の選択がお子さんに影響しますもんね
母A:そうですよ。協調性を育む日本の教育にもいいところがあるんですよね。
ダコ:海外暮らしの親御さんの本音が聞けてよかったです。みなさんのひと時の休息時間をいただきすみません。
母A・B・C:なんでわかるんですか~!
ダコ:授業前の待合室の様子を見てれば、わかります。
こどもクラブ バンコク教室
場所:スクムビット通りソイ21 GMM Grammyビル18階
※授業スケジュールは問い合わせ
電話:0-2039-0066
Web:www.codomo.co.jp/classroom/bangkok
料金:入会金3000B、年長クラス月会費4700B、諸費(年額)1500B
※帰国時は日本のこどもクラブへの振り替え可能