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世界が熱狂する天才ジャズピアニスト上原ひろみさんがパタヤで公演!“PELUPO2025 “3/14(金) Hiromi’s Sonicwonder 出演決定<インタビュー>

来タイに先立ち、DACOが独占インタビュー

最新アルバム「OUT THERE」ができるまでのストーリーや、進化し続ける曲作りの理由、ジャズを愛する想い、タイ公演で伝えたいことの全てを語っていただきました。

ー 新しく1年半ぶりにリリースされたアルバムOUT THEREの中の「バルーンポップ」は、まるで空に浮かんでいるような明るい曲です。この曲を作った時のお気持ちは?

アルバムタイトルにもある’OUT THERE ’が軸になっていて、「外に出ていく、発信していく」という意味があります。私は人生って冒険で豊かになると思っていて、それはどんどん外に足を踏み入れていかないと叶わないことです。

”Something out there., It’s out there”っていう英語の表現があるんですが、そんなとてもポジティブな気持ちが強いアルバムと思っています。
バルーンポップという曲もとても外側に向いた気持ちが強いと思います。

ー 前作のアルバムSonicwonderlandはJAZZの中にファンクやテクノ、エレクトロニクスな印象がミックスされてますが作品を作られた背景を教えてください。

正直なところジャンルをミックスしているという自覚はなくて、私が様々なジャンルの音楽を聴いて育ってきているので、それを栄養にして自分の中でミックスして、粘土のように捏ねて作り得たものなので、いろんな要素がふくまれるのかなと思う。すごく自然な形で今の流れになっています。

また、エレクトロニックな部分について言えば、今回とにかく自分はキーボード、アコースティックなピアノだけじゃなく、キーボードをかなり弾いてやりたい気持ちがあったのでそこは最初、トランペットにしてもエフェクトを通して演奏できる人を探しました。
ソニックワンダーのアルバムをやっているバンドに関してはエレクトロニックな方向性が強いバンドですね。

「曲作りは、ずっと宝探しをしていく感じ」でインスピレーションをいつも求めている。うまくすぐ見つかる時もあれば、見つからない時もあるんです。

ー メンバーがその時々で変わっていきますが、模索されながら作り上げていかれるのですか?

そうですね、1枚目の「ソニックワンダーランド」を作った時は自分が思い描いている音楽の音像を具現化してくれるメンバーを探して作りました。

彼らと一年半世界とツアーで回っていると、彼らの素晴らしさだったり、どうやったらお互いに輝きあえるかとか彼らの強みがどんどんわかってきて。なので2枚目は彼らを想定して、作っています。

1枚目は音楽がありきで、それができる人を探して作っている。2枚目は彼らのことをキャスティングが決まっていて、そこに音楽が当てはまっていく感じなので音楽の作り方はちょっと違うんです。

ー アニメ映画「ブルージャイアント」のサウンドトラックを担当されたことについて。
タイでも大人気のアニメです。曲作りは何からインスパイアされましたか?

「ブルージャイアント」は元々原作漫画があります。実は私は原作の段階で曲を書いているんですね。

原作の漫画家(石塚真一)と編集の方(NUMBER 8)と私はとても長いお付き合いで、映画化の話が出るもっと前段階の、原作の漫画に私はすでに曲をを作っていたんです。

漫画だから音はならないけれど、私は原作の漫画に曲を作っている。だからとても長いお付き合いなんです。ずっと携わってはきているから、映画化の話がきて自然な流れで関わりました。

立川監督は素晴らしい監督で、監督が思い描いている音像があります。すごくいろんな映像にどういう音楽が必要かたくさん話あいながらサントラを作っていった感じでした。

演奏シーンに関しては、最初に演奏を録音してから後からアニメの絵をつけるので、普通のアニメ制作の逆なんですね。だからアニメーションの方はとても苦労されたそうですよ。

ー 今年のペルーポ2025ミュージックフェスティバルは、2006年のバンコクJAZZフェスティバル以来19年ぶりですね。どんなお気持ちですか?

19年ぶりですか! タイ大好きなんです笑
一年で一番食べている料理がタイ料理。大好きです。今住んでいるアメリカはクオリティの高いタイ料理が食べれるので、本当に大好きでよく食べるので、タイになかなか行けないなあと思っていたので、やっと戻れる。
ファイナル!という感じです

ー タイの何が一番恋しいですか?

タイフードが大好きでタイの人が優しいですし、優しい国だなってところと、タイマッサージも好きです。日本人の感覚に近い感じが結構ある。
自然にお辞儀してしまうとことか日本に似てるところがあって、好きなんです。

ー ちなみにタイ料理の中で何が好きですか?

パットシーユー!!!
I’M MADE OF パッッシーユー♡

私の身体はラーメンとパッシーユーでできていると思います。それぐらい食べてます私は!

ー タイ語が出てきましたね笑

タイ料理は世界中どこにでもあるので、ワールドツアー中に現地の食べ物食べる時あるけど、ちょっとお醤油味が恋しくなるとパッシーユー食べてることが多いです。

ー タイに戻ってくると知ったとき、最初に頭に浮かんだことは何ですか?

ファイナリー。やっと戻れる。
時間がかかったなあ。やっと呼んでいただけて嬉しいなあという気持ちです。

ー ヒロミさんにとって、ジャズ音楽の定義はございますか?

定義っていうか、一番好きなのはやっぱり即興演奏の部分。
その日その場所でしか生まれないその瞬間しかないものを紡いでいくことが一番好きですね。

即興演奏ってなんか話をしているような感じがするんです。人と会話しているような。
まるでこの「ちょっと聴いてきいて!こんなことがあってさあ」いうような、人とお話を音楽でしているような感覚で。
今日はうまく話せた、うまく伝えられたなっていう日と、なかなか言葉が出てこない、難しかったなと思う日もある。

経験と練習と、色んなことでどんどん豊かになっていくものだと思うので、本当に話をするのと似ている。語彙力が多い方が伝えられることも多いですから、言語と同じだなと思う。
会話も、言語のボキャブラリーが多い方がいいように、音楽もボキャブラリーも多い方がいい。

それをどういうふうに使うか? 借りてきた言葉にならないようにどうすればいいか。
自分の本当の気持ち、心からでた言葉は自分の言葉なので。
言語も音楽も自分で発明したものではないから、いろんなフレージングとか色々考えながら組み合わせながら作っていて。

でもその人なりの話かた、その人っぽい話方。それをやっぱり人間誰でも持っていると思う。
それを私たちは音楽で私はやっていて、それを即興音楽でやっています。
即興演奏は難しそうだなあとイメージを抱く人が多いけど、実は、みんなやってることなんですね。全員がやっていることを音楽でやっているってだけ。その感覚に一番近い。

今日はどんなお喋りができるかな?
話す相手はどんな人達かな?

そんな気持ちで私はライブに臨んでいます。それがとても楽しみなことの一つなので。
ジャズの定義っていうか私がジャズに魅力を感じるところはそこだと思います。

ー その感覚は小さい時からですか?

その時からではないです。8歳でジャズに出会いましたけども、リズムが好きだとか、なんとなく使ってる音、雰囲気が好きっていうか子供が何かの曲にハマるのと同じで。
この曲楽しいなあリズムが楽しいと聴いてて、子供が何かの曲にハマるのと同じでした。
だんだん即興音楽が分かってきて。

同じ人が同じ曲を弾いても違う。同じ人が同じ曲を弾いても2度と同じ演奏はないんだと。
いろんなことを勉強するほど、どんどんと分かってきて、今のか気持ちに至ったと思います。

ー 曲を作る時って、先にイメージがあるんですか? それとも、会話しながら作っていくイメージですか?

できればなんかまだ、自分が、まだ見たことのない曲の景色が見れたらいいなという、いつも気持ちでやっている。

ー ピアノ以外に演奏したい楽器はありますか?

他の楽器は聞くのは好きですが弾けないです。

ー ジャズピアニストで無ければ何になっていたと思われますか?

そうですね、ピアノの次に好きなのは食べることなので、料理かもしれない。
料理は音楽と似てると思うんです。その日によって食べたいものが違うところ。
音楽もその日によって聞きたいものが違うのと同じだなあと思うし、その日の体調とかその日の自分の気分で聞こえ方が変わってくるのも同じ。

あの時あの街で食べた料理を食べると急に自分がその瞬間に戻るように、あの時に聞いた音楽にティーンエイジャーの時を思い出すのに似ている。

家食べてたお袋の味と、音楽が凄く似てる気がします。料理人がベーシックのところを抑えた上で、まだ見ぬ料理とかスタイルというものををを求めていく姿と音楽家の自分が似ている。
なので食べることは凄く好きです。

ー 最後に上原さんを待ち焦がれるタイのファンに向けてメッセージをお願いします。

本当にタイにいけること心から嬉しく思っています。
私はいつもその時同じ空間に居合わせられることが奇跡だと考えていて、私のライブは、その会場が宇宙船に例えて感じてて、船に例えると自分はキャプテン、船長だと思ってて。
お客さんがその船に乗ってきて、一緒に航海に出る気持ちがとても強い。

一緒の乗組員になることって、一生に一回のこと。
その隣に座った人、同じコンビネーションは2度とないので。それが一期一会で一生に一度なので、毎回これが最後のライブだと思って臨んでいる。

皆さんと一緒に一生に一度のの思い出を作れるように全力を尽くします!宣言です。

上原ひろみ(Hiromi)
1979年3月26日生まれ。静岡県出身アメリカ在住。6歳でピアノを始め、8歳でジャズと出会う。17歳でジャズの巨匠チックコリアと共演。バークリー音楽大学をトップで卒業。2003年アメリカのジャズの名門テラーク・レコードと契約、世界デビュー。

ニューアルバム [ OUT THERE ] 2025年4月4日発売決定!

ニューシングル [ Balloon Pop ] 配信中

タイ・パタヤ公演
PELUPO 2025/Hiromi’s Sonic Wonder

出演日:2025年3月14日
ウェブサイト:https://www.pelupo.com

上原ひろみオフィシャルサイト YouTube オフィシャルチャンネル

文=さっちぃ(山田祥子)

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