西日本鉄道株式会社が展開するホテルブランド「CROOM」は、初の海外進出を果たし、タイ・バンコクのBTSサラデーン駅近くに新たなホテルをオープンしました。土地の取得は2019年秋に開始、オープンは2024年9月です。
担当責任者は「コロナ禍で着工が延期となった時期を含めると長期戦でしたが、その分感慨もひとしおです」と語っています。
ウォシュレット全室完備!シンプルで清潔感のある落ち着く客室
客室は5タイプで、スタンダードダブル、スタンダードツイン、デラックスツイン、デラックスステイ、クルームステイスイートの計172室があります。
お家に帰ったようなくつろぎがある室内は、滞在型のキッチン付き客室で、18部屋用意されています。長期滞在者や障害者向けのバリアフリー客室にもしっかりと対応しています。
デラックスルームには全てバスタブがついているのも嬉しいところ。ウォシュレットは全室完備です。トイレ事情が日本とは異なるタイでの生活ストレスが、大幅に軽減されますね。
人気の朝食メニュー
CROOMバンコクでは、多彩な朝食メニューが人気です。博多名物「かねふく明太子」や、日式特製カレー、夜泣き屋風の博多豚骨ミニラーメンのデモンストレーション提供といった日本食が楽しめる他、タイの新鮮なフルーツやタイ料理、さらにコンチネンタルスタイルの洋食も楽しむことができます。
旅行者やビジネスマンにとって、朝からしっかりとエネルギーをチャージできる充実した内容です。
西鉄の海外戦略
西鉄はこれまでにソウルや台北にも進出しており、いずれも都市内でのドミナント戦略を展開しています。同社は「同じ都市内で複数の出店を行うことで、相互に競争力を高め合うことができる」と説明しています。今回のCROOMは西鉄グループが展開する姉妹ブランド「ソラリア西鉄ホテル」とも連携し、日系法人としてのブランド価値をさらに高めています。特に、スクンビット駅直結の「ソラリア西鉄ホテル」は既に多くの日本人出張者や観光客に支持されており、CROOMと合わせたシナジー効果が期待されています。
シーロムエリアでの勝算
今回の出店場所であるシーロムエリアは、日本人ビジネスマンや観光客が多く訪れるエリアです。日本人出張者や若年層(大学生など)による長期滞在が見込まれ、同社は「日本人観光客が求める価格帯とサービスに応じた設計が勝因」としています。周辺地域のホテルの価格帯が高いか、極端に安いホテルが多い中で、CROOMは中央クラスの価格帯に位置し、質の高いサービスを提供することを目指しています。
タイを皮切りに展開する理由
CROOMがタイを初の海外進出先に選んだ理由について、同社は「情勢で、オープン時期が遅れたことを加味して、同一ブランドをタイ国内に複数展開することで自社競合が生じる懸念を回避しました」と説明しました。今後のCROOMブランドの海外展開に期待が集まります。
(取材協力 平澤晴花)
Nishitetsu Hotel CROOM
住所: 68/1 68/2 Silom Rd, Suriyawong, Bangrak, Bangkok
公式ウェブサイト