街のランドマーク・時計台のたもとにある「シーラチャー市公設生鮮市場」は、まだ夜が明けない朝4時ごろから人が集まり始める。肉や魚、青果物といった食材から日用品まで敷地内に所狭しと並ぶ、市民の生活には欠かせない市場だ。中でも、近くの海で獲れたばかりの魚介類は市場の看板商品。近隣で店を構える料理人をはじめ、シーラチャーに住む多くの日本人も鮮魚を求めてやってくる。
取材に訪れたのは平日の朝7時を過ぎた頃だったが、食材は絶えず入荷され、場内は買い物客で賑わっていた。「今朝5時に揚がったばかりだよ」と薦められたイカは濁りのない瞳と肌を輝かせ、シャコは身をよじらせ動き続けるなど、食べるのが申し訳なくなるほどの活きの良さ。この他、シーラチャー名物だという「プラー・サーク(バラクーダ)」といったスーパーでは見かけない魚たちとの出合いも一興だ。
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