新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、今年はタイでの駐在の引継ぎがまだというケースが多いのではないでしょうか? そのほか、これから日本へ一時帰国するという方もいると思います。
今、タイから日本に帰る人のなかには「自宅に帰れない」というケースも出ています。そんな人は、事前にホテルやサービスアパートメントなど宿泊する場所の確保が必要です。
日本の水際対策は継続中
5月26日、タイ政府は非常事態宣言の期限を5月末から6月末に1カ月間延長することを決めました。
一方、日本政府は5月25日、「関東1都3県、北海道について、緊急事態宣言措置を解除する」と発表。しかし、6月1日時点では海外から日本への帰国者に対する、いわゆる「水際対策」は大きく変わっていません。5月27日、厚生労働省は「帰国されたお客様へ」という案内を発表。これによると、タイを含む世界各国から日本に入国した人には、下記の対応が引き続き求められます。
<厚生労働省は「帰国されたお客様へ」より>
1●過去14日以内に入管法に基づく『入国制限対象地域』に滞在歴のある人は、全員にPCR検査を実施。検査結果が出るまでは、自宅等、空港内のスペース又は検疫所から指定した施設等で待機
2●不特定多数の人が利用する鉄道、バス、タクシー、国内線の飛行機など、公共交通機関の利用禁止
3●入国日から起算して14日間は、事前に申告した自宅または、自身で確保したホテルなどに待機
厚生労働省「帰国されたお客様へ」より。詳しくは下記ホームページをご覧ください
「2」の公共交通機関の利用禁止については、下記の記事で対処方法を紹介しました。今回は、「3」について現状をまとめます。
■空港から自宅へどう帰る? タイから日本への帰国の前に準備しておきたいこと
宿泊場所を確保しなければいけないのはどんな人?
先の「1」に挙げたように、現在日本では、海外からの帰国者を対象に空港到着後、PCR検査を実施しています。現状では、PCR結果が判明するまでに1~2日かかる場合もあるようです。その期間、自宅に帰れる人は自宅で、そうではない人は指定の施設での待機することになります。指定施設で待機した人は、検査結果が陰性となるとホテルなど自身で手配した宿泊施設へ移動する必要があります。
誰でも自宅に帰りたいですよね。でも実は、全ての人が簡単に自宅に帰ることはできないんです。どんな人が「自宅へ帰れない人」に当てはまるのか。その判断は、空港から公共交通機関を利用せずに自宅までたどり着けるかどうかによります。
海外からの帰国者は現在、鉄道、バス、タクシー、国内線の飛行機などの公共交通機関を利用できません。利用できるのは下記です。
1. 家族、友人、知人に自家用車で迎えに来てもらう
2. 空港でレンタカーをレンタルし乗り捨てる
3. ハイヤーの利用
今、国際線は主に羽田・成田・関西国際の3空港に到着しています。この3空港から自宅まで、家が近い人は上記の交通手段を活用して自宅に帰ることができるかもしれません。
しかし、自宅が遠く離れている人はどうしてもハードルが高くなりそうです。また、海外赴任のため、日本に帰ってきた際は実家や親族の家に泊まっていたという人のなかには、万が一の可能性を考えて親族との接触を避けたいというケースもあると思います。
自分たちのニーズにあった宿泊施設が探せる

写真はキッチン付きホテルのMIMARU 東京 赤坂
海外からの帰国者の移動に制限が取られた当初、感染拡大の懸念から帰国者が宿泊拒否されるという報道もありました。例えば、チェックイン時などの他の客との導線をどうするか、また滞在時にどのような対応をするかなど、プロセスの整理が必要とされるのがその理由です。
しかし編集部で調査したところ、現在は海外から帰国した人が利用可能なホテル、サービスアパートメントなどが増えているようです。
なお、毎日の食事からキッチンやランドリーなどの設備まで、宿泊施設によってサービスの内容は大きく異なります。宿泊人数や設備を求めるかなどニーズにあったホテル、サービスアパートメントを選ぶべきでしょう。編集部調べで、帰国者が利用可能な施設の一例を紹介します。
●アパホテル
5月10日(日)~6月30日(火)までの間、全店で【新型コロナウイルス負けるなキャンペーン】というキャンペーンを実施。「アパ直(アパホテル公式サイト・アパアプリ」)からの予約限定でシングル1泊1室2,500円(税サ込)~の特別料金で販売している。この料金は、素泊まりとなる。
アパホテル【新型コロナウイルス負けるなキャンペーン】
●羽田イン
帰国者様専用フロアーを設けている。また、羽田空港→ホテルまでの移動は専用シャトルバスにて対応してくれる。現状は、6月中旬頃までの対応予定。
羽田イン

写真は、MIMARU京都STATION。大人数での利用に向く造り。タオルなどは事前に多めに客室へ設置。交換についてはリクエストシートで対応するなど細かな配慮を行う
●旅行会社のCANツアー
帰国者が宿泊可能なホテルを探すサービスを行っている。
CANツアー