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この「バンコクの街角」でもおなじみ(?)、パタヤで超優雅な気分に浸れるタイポロクラブで、アジアで初となる格式の高~い大会が開催されると聞いて行ってきました~。
大会自体は、2019年12月1~8日と1週間強にわたって行われていましたが、最終日の8日にお邪魔してきました。ちょうど気温も低く、タイらしからぬ涼しい気候の中、観戦したのは広々とした空をバックにジャンピング(障害飛越)の決勝戦! 迫力の試合を間近で見た後は、東京オリンピックのタイ代表にも決まっている3選手にインタビューできたので、その様子もお届けします!
FEIアジアン・チャンピオンシップ・パタヤ2019とは
「FEI」は国際馬術連盟の略で、スイス・ローザンヌの本部に持つ馬術競技の国際競技連盟。各馬術競技の国際大会の運営や、ルールの制定、選手のレーティングなども行っています。
「FEIアジアン・チャンピオンシップ・パタヤ2019」は、アジアで初となるFEI主催の、アジアのチャンピオンを決める大会。オリンピック競技と同じドレッサージュ(馬場馬術)、ジャンピング、イベンティング(総合馬術)の3種目で総勢13カ国から選手が集まり、個人・チーム戦で合計7個のメダルが争われました。
会場のタイポロクラブはこんなところ
冒頭で「おなじみの」と書きましたが今一度おさらいのためにご紹介! 正式名称はThai Polo and Equestrian Clubで、こちらの生地で紹介していました~。
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上のピンクポロのようないっぱいのブースは出ていませんでしたが、この大会でもハードロックやベニハナ、ハーゲンダッツ、ラ・バゲット、ガイ・ヤーンなどの飲食関係や馬術用品関係、ラッキードローなどの屋台が立ち並んでいましたよ。
ブースの裏側は、出場選手と馬たちの控え場みたいになっており、身近にお馬さんのお顔を見ることができました。
馬が飛ぶ! 迫力のジャンピングの試合
お邪魔した最終日は障害飛越の決勝戦。大きな体のお馬さん130cmの障害、それも2段になっていたり、連続になっていたり、池があったりするのを次々と飛び越えていきます。

写真:www.facebook.com/acpattaya2019 ©Yong Teck Lim
また、この大会で唯一の日本人選手、タイゾー(杉谷泰造)選手もこれまでの試合でノーミスでトップに立ち、金メダルまであと一歩というトコロです。
そして、最後もノーミスで飾り、見事優勝!
……このタイゾー選手、実はすごい方! 祖父と父親もオリンピック・馬術競技の日本代表だったというのに加え、タイゾー選手自らも1996年のアトランタ・オリンピックから6大会続けて出場(夏期五輪6大会連続出場の日本記録保持)し、東京オリンピックの出場も有力視されている選手なんです!
また、この大会にはタイ王女も出場していることで話題になっていました。シリワンナワリー・ナリラタナ王女は、大会1日目のドレッサージュ(馬術)のチーム戦で見事1位(金メダル)を獲得しました。

写真:www.facebook.com/acpattaya2019 ©Yong Teck Lim
ちなみに、タイゾー選手への金メダルの贈呈も王女の手で行われ、一緒に表彰台に。
東京オリンピック出場3選手インタビュー

左からナット選手、ミント選手、ボム選手
今大会で見事3つの金メダルを獲得し、またすでに東京オリンピックへの出場が決まっている3選手、ミント選手、ナット選手、ボム選手に独占インタビュー。どうして乗馬を始めたの? や馬術の魅力を聞きました~。

写真:www.facebook.com/acpattaya2019 ©Yong Teck Lim
ミント選手

写真:www.facebook.com/acpattaya2019 ©Yong Teck Lim
本名:Arinadtha Chavatanont(バンコク都出身の27歳)
今大会の成績:ドレッサージュ・チーム 金メダル、ドレッサージュ・個人フリースタイル 銅メダル、イベンティング・チーム 金メダル、イベンティング・個人 金メダル(タイが獲得したすべての金メダルに絡む大活躍!)
5歳の頃、フアヒンのビーチ乗馬などで馬の魅力にハマり、15歳にって父親に連れられて乗馬クラブ・デビューを果たして馬術の道に進みました。乗馬の魅力は馬と気持ちを通わせて一緒になって競技すること、と話します。
馬が何をしようとしているか、何を求めているか、馬の気持ちを推し量りながら、私が求める方向へ導いていくこと、それがこの競技の魅力ね。どうしたら自分の思い通りに動いてくれるかということを常に考える。
この競技の難しい部分もズバリここ。私がしたいことに対して馬がどう思っているか。不満そうなら、それを解消するためにどうしたらよいかを考える。それぞれの馬によっても違うし相性もある。
私は、乗馬のすべてが好き。馬が好き。馬に乗っているときも、降りているときも。馬の世話をするときは友達のように接するわ。そういうときにこそ、馬が何を考えているか、どういう性格なのか、がよくわかるから。
ナット選手

写真:www.facebook.com/acpattaya2019 ©Yong Teck Lim
本名:Korntawat Samran(バンコク都出身の22歳)
今大会の成績:イベンティング・チーム 金メダル、イベンティング・個人 銅メダル
父親が軍の騎馬隊所属だったナット選手は幼少の頃から馬に慣れ親しんでいました。初めて乗ったのは8歳のとき。14歳からチェンマイ県の軍の乗馬クラブで本格的に習い始めます。
馬が好き。言葉なしで気持ちを通じ合わせられから。目の動きや仕草で何を考えているかがわかる。生き物と一緒に競技するという、ほかのスポーツにはないこのチャレンジングな要素が馬術の魅力だよ。常に馬の気持ちを考え、想像しながら競技する。
でもやっぱり馬の気持ちを100%理解するのは難しい。特に競技の最中、自分は馬と一体になれているかを常に考えている。競技中の突発的な動きやトラブルに対してすばやく対処するための一瞬一瞬の色んな判断が必要だね。プレッシャーの中で、ストレスにさらされながら、試合に臨むときの緊張感も好きだよ。
ボム選手

写真:www.facebook.com/acpattaya2019 ©Yong Teck Lim
本名:Weerapat Pitakanonda(チェンマイ県出身の36歳)
今大会の成績:イベンティング・チーム 金メダル
20年以上前に放送されていた中国ドラマの主人公が馬に乗って戦っているのを見て、かっこいい! と思ったのがきっかけで、10歳のときから乗馬を始めたそう。初めは土日に乗馬するだけだったが、13歳になって競技者として本格的に練習を開始しました。
馬術のおもしろいところは男女の区分がないところ。オリンピックでもこの3人がチームとなって戦うことになる。
好きなのは、チャレンジングなところだね。そして、どこまでいっても修得に終わりがないところ。馬は一頭一頭違う性格だし、初めて会った馬には、毎度イチから心を通わすところから始める。
ドラマの主人公みたいになれたかって? どうかな(笑)。今は、馬と一緒に競技できることにとても幸せを感じているよ。
東京オリンピックに向けての意気込み
ミント選手
日本へ旅行するのも好きだし、日本料理も大好き。同じアジアの国なので、自分のフィールドで競技してる感じになれると思う。オリンピックは常に行きたいと思っていたけど、今回日本で開催と知ったときから、この大会にはぜひ出たいと思っていたわ。
ナット選手
日本で開催されるオリンピックに行けることがとてもうれしい。同じアジアで似たような文化の国だからね。日本の人たちは常にいいアイデア、おもしろいアイデアを持っている。今回のオリンピックに行けることを誇りに思うし、精いっぱいがんばりたい。
ボム選手
タイ代表として日本へ行けることを誇りに思う。日本は同じアジアの国で親タイだし、個人的に旅行に行くのも好きな国。日本人は礼儀正しく、フレンドリー。日本で開催される、今回のオリンピックに行けることが格別にうれしい。
また、3人にそれぞれオリンピックでの目標は? と聞いたところ、3人は口を合わせて「最大のライバルは自分。出場するイベンティング競技の3日間を無事に完走することが目標」と答えてくれました。
FEI Asian Championships Pattaya 2019
日時 2019年12月1~8日
場所 タイポロ&エクエストリアン・クラブ(パタヤ)
料金 入場無料
HP www.acpattaya2019.com
FB acpattaya2019
会場情報
Thai Polo and Equestrian Club
時間 8時~11時、15時~16時 月休
電話 09-2258-9816(日本語)
日本語HP https://thaipoloclub-nihongo-c.amebaownd.com
場所 111 Polo drive, Moo 9, Pong, Banglamung, Chonburi
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