「ママイキ」講座や『苦手な人が気にならなくなる本~戦わないコミュニケーション~』(日経BP社:2016)などでおなじみ、ひろっしゅコーチこと山崎洋実氏による短期連載。人間関係に悩むすべての人に。
こんにちは! ひろっしゅコーチこと山崎洋実です。
前回に続き2回目となる今回。え? まだ、前回のコラムを読んでいない?(怒) そんな方は、こちらからどうぞ~。
はい! では、行きます。今回、お話しする内容は、「それは事実ですか? 憶測ですか?」です。
友人に手を振ったのに、返事がない! ……なぜ?
先日、フジスーパーに買い物に行ったAさん。少し遠くの方で友人を見かけたので、手を振ったのに、2回続けて返事がありませんでした。その友人はたしかにAさんの方を向いており、目が合っているように思います。そんなとき、Aさんの頭の中ではあれこれ考えるセルフトークが始まります。
「昨日、私があんなことを言ったから怒っているのかも……」
「それとも、私のあのときの行動が気に入らなかったのかな……」
など。
頭の中で想像が膨らんで落ち込んだり悩んだり。起こった出来事に対して、憶測でネガティブな想像を膨らませていくのは女性に多い思考パターンです。
「手を振ったのに反応がなかった」とき、男性だったら「気付いていなかったんだろう」とあっさり受け流す人が多いですが(たまにはうじうじ悩む人もいますけど~)、女性は「絶・対・に! 私のことを無視したんだ!」と憶測で、根拠なく判断してしまう人が多いようです。
「手を振ったのに反応がなかった」は事実ですが、「怒っているかもしれない」「嫌われたのかもしれない」は、単なる、憶測でしかないのです。
「事実」なのか、自分の中での「憶測」かを常に意識するクセをつける
ただそういうセルフトークは自分の意識とは別に、勝手に始まってしまうことが多いのも事実。「おや? (頭の中で勝手に)憶測が始まってきたな」と感じたら、まずは「これは憶測だ」と自分で意識するようにしましょう。その上で相手に聞けるようなら、本当のところを聞いてみましょう。
たいていの場合、憶測したほど悪い事態ではないことが多いはず。そして相手に聞けないのであれば、憶測も止めること。「真相は藪の中」と割り切ってしまいましょう。
Aさんの場合も、後日、「私、なにか気に障ることしちゃったかしら」とその友人に電話してみると、「コンタクトを落としちゃって、よく見えなかったの。ごめんね」という返事が返ってきたそうです。
相手の話の「事実」と「憶測」を聞き分けられるようになる
これはもちろん駐妻さんたちだけでなく、職場でも起こりうることです。上司がいつもよりイライラしていると「あのときの失敗をまだ怒っているのかも」などと憶測してしまいますが、何があったのか聞いてみればいいのです。
案外「体調が悪い」とかだったりするかもしれません。理由がわかればスッキリしますよね? もし本当に、上司が過去の自分の失敗を怒っているのであれば、もう一度謝罪をしたり、再発防止に取り組むなどの対応もできます。
でも、本人に聞けないのであれば「悩んでもしかたない」と割り切ることです。
自分の思考パターンの中で、事実と憶測を区別して考えられるようになると、相手の話も事実と憶測を聞き分けられるようになってきます。たとえば、嫌でも耳に入ってきてしまう噂話。
「あの人って○○らしいよ」といった噂話。それは事実? それともだれかの憶測? きちんと区別できるようになれば、噂話に振り回されることもなくなります。
場が盛り上がってくると、事実と憶測の境目が曖昧になりがちですが、その話の事実は何で、憶測は何なのか、をきちんと聞き分けられるようになりましょう。
次回は、6月15日に掲載予定。テーマは「怒りとうまく付き合う方法」について。乞う、ご期待!
プロフィール
山崎洋実(ひろっしゅコーチ)
1971年静岡生まれ。旅行代理店、大手英会話学校勤務.。退職後コーチングに出会い、体系的に学ぶ。3年間の専業主婦生活を経て、身近なママ友向けに「ママのイキイキ応援プログラム」をスタート。ママの特徴に合わせ、豊富なエピソード・事例を用いて伝える内容が、「目からウロコ」で「子育てが楽しくなる」「参加しただけで元気になれる」と評判に。クチコミとリピーターで活動が広がり、瞬く間に首都圏から関東、全国へと飛び火。また、ママ友トラブルやママカーストなどの事例をよく知る専門家としてメディア出演も多数。現在では、香港・タイ・シアトル・ブエノスアイレスなど世界各国で講座を開講。受講生は延べ5万人を超える。企業研修や講演を通して、男女問わずそのマインドが広がりつつある。
バンコク「ママイキ」ワークショップ、6月27日~7月2日に開催! 詳細はwww.fine-coaching.comにて。
ポスターもできたので、載っけちゃいます!
動く、講座の様子です。