飲めばたちまちお腹を壊すと巷で評判のタイの水道水。田舎ではまだカメに雨水というストロングスタイルも見受けられるが、通常はRO水(超微細孔のフィルターを通して不純物を除去し製造した水)やミネラルウォーターの定期購入、家庭用浄水器の設置、コスパ重視派なら街角の水自販機を利用し、水道から直接飲む人は見当たらない。
本来ならば、タイの浄水場で精製された直後の水はWHO基準も満たすもので、日本に負けず劣らずのクオリティだとか。それが老朽化でボロボロ、鉄サビ浮き放題の水道管と貯水タンクを長旅している間に、飲料には適さない水質にまで低下するのだという。
実際のところ豪雨の後などはおかしな色や臭いがすることもあり、シャワーを浴びるのもためらうほどだ。
タイの水道水、あきらめかけたその時に
我が家もキッチンには浄水器を備えており、業者が定期的にフィルター交換にやって来る。
「ほら、こんなに汚かったんですよ!」とヘドロ状の汚れが付着する使用済みフィルターを目の前にかざしたり、水質チェック計で汚染度を示すパフォーマンスが好きで、毎回かぶりつきで観覧している。
でもその先にある「シャワーの浄水」は贅沢品という気がしていた。直接口にする飲料水ならともかく、浴びるだけならさほど問題もないだろうと。
それに静かな諦めもあった。パサパサときしむ髪にも、乾燥気味な肌にも「硬水で洗う以上、こういうものなんだ」と、受け入れた方がラクだからだ。しかしそんな菩薩の態度も今日限りでおしまいだ。
浄水シャワーヘッドに交換してからというもの、髪や肌のトラブルが目に見えて軽減。じっと我慢を重ねたこの数年はもう黒歴史として葬るつもりでいる。
今回導入したのは、美容大国・韓国で80万台以上のセールスを誇る「BODYLUV Pure awesome shower head」だ。
韓国で売れまくっているシャワーヘッド
宣伝文句の中に「こんなトラブルが2つ以上当てはまるなら当社製品がおすすめ!」的な箇条書きを見つけた。
- 家の水道管が古く汚れている
- シャワーの水圧が弱く、入浴に時間を取られる
- 敏感肌の家族がいる
- 節水やエコに興味あり
- 健康や免疫力に不安あり
- 乳幼児にきれいな水を浴びさせたい
2つどころか全部まとめてお願いしたいほど当てはまる。工具不要、簡単取り付けというのも気に入った。手先が不器用で大体何でも壊す私だが、古いシャワーヘッドの付け根をくるくると回して取り外し、新しいヘッドを同様に装着。あら? もう終わりなのか。作業開始から完了まで30秒とかかっていないだろう。
燦然と輝く新しいシャワーヘッドをまじまじと観察すると、グリップ部分に内蔵された純白のフィルター、通称「Pure Filter」が頼もしく映る。これは特殊なナノファイバーでゴミ、サビなどあらゆる不純物をミクロレベルで除去してくれる高性能フィルターで、国際基準NSFの認証も受けている。
ときにNSF認証って何だろう。ひそかに検索してみると、食品や飲料水の衛生面を評価するアメリカ発の国際機関を指していた。認証には厳しい基準を設けており、それをクリアした製品のみに与えられる信頼の証明書がこちらである。
もう一方で浄水機能を支えるのが、ヘッド部分に仕込まれた白い球状の「抗バクテリアボール」。細かい穴がたくさん開いた多孔質のボールはろ過能力が高く、細菌の繁殖を妨げ、水中のイヤな臭いや有害なウィルスも徹底除去。おまけに半永久的に使用できるので交換の必要もないとのこと。
抗バクテリアボールでろ過した水としていない水の比較実験では、ろ過した方に緑膿菌や大腸菌の抑制が認められ、じつに99.9%の抗バクテリア効果を上げている。こうした細菌類や重金属、化学物質がたくさん含まれた水に、髪や肌を長期間さらしていたのかと思うと……。
また、水道水を消毒する際に用いる塩素は殺菌力がある一方、残留塩素として水中に残り続け、キューティクルなど髪のたんぱく質を破壊する作用もあるのだとか。皮膚の脂質を酸化・分解する作用もあり、それによって保湿力も低下。肌荒れや乾燥の一因はこの辺にあったのかもしれない。
こわ、水道水こっわ! と脊髄反射で叩きたくなるところだが、汚れた水→浄水場→水道管→家庭と、いかに効率よく運ぶかに特化したシステムなので、塩素で安全性を担保するのも仕方あるまい。
とはいえ、老朽化したパイプをいくつも通って家庭に到達する頃には、サビにバクテリアに重金属とさまざまな有害物質てんこ盛りなのだろう。ましてやタイでは。
水が変わると髪も肌も変わるのだと実感
何はともあれ実感したのは、このシャワー、肌に当たる霧状の水流が実にキモチいい。
軟水化したまろやかなシャワーが頭皮や体全体を包みこむようで、いつまでも浴びていたくなる。
泡立ちがよくなるから、シャンプーや石けんも少量でOK。
洗いあがりの髪や肌にうるおいを感じることも日に日に増えてきた。
散水プレートにも工夫が光る。一つの穴径はわずか0.25㎜と通常の製品に比べると極細で、均等に配した218個の穴で水圧をキッチリ分散。肌への刺激を極限までやわらげながら、高密度のパワフルシャワーで毛穴の奥までガッツリ洗浄! これがまたマッサージ効果も抜群ときている。
タイに来てから抜け放題に抜け散らかしていた、憎き抜け毛どもに打ち勝つ日も近いのかも……。
その吐水力の高さがそのまま節水に繋がることは、こちらのグラフが示している通り。たしかに、使う水の量はいつもより少なめでも充分な使い心地で、ちょっとビビるほどだ。
この極細シャワーにはもうひとつ、細かい水を噴霧しながら、23万4600個(イオン/㏄)ものマイナスイオンを発生させる利点も兼ね備えている。
ストレス軽減や自律神経のバランス調整効果なんかも期待できるわけで、大いに浴びておきたいところだ。
目に見えて茶色くなるフィルターに驚愕しきり
フィルターの持続効果は約2カ月ほど。これまた不器用者でも簡単にチェンジ出来る仕様なので安心してほしい。しかしこちらの20日、30日、60日経過の写真を見ると、あまりに汚い。
宣伝用に大げさにしちゃって~~と笑い飛ばしたかったが、これが誇張ではないのは、設置から2週間の我が家のフィルターが、すでに黄ばみを通り越して軽く茶色がかっていることからも明白だ。
透明のグリップ部分を凝視すると、フィルターの隙間をふわふわと得体の知れないゴミが浮遊している。可視化される不純物。シャワーヘッドの能力を目の当たりにした瞬間であった。
電動歯ブラシ、無洗米、宅配ボックス、ハイレゾヘッドホン等々。「一度知ったら概念が変わる、もう戻れない」体験をたびたび耳にする。一度保有したものは手放したくなくなるのが人間。それが「便利」や「快適」やなおさらだ。
あーーー顔も洗わず今日はもう寝ちまうか! と野蛮な考えがよぎる疲れた日も、否、あのやわらかシャワー浴びたらキモチよかろうな、と考え直す。バスタイムの時間が少しだけ楽しくなっているのだ。
こんな気持ちが得られるなら、もはやひとくくりに贅沢品とは言えないのではないか。ふと、シャワーブースの床があまり汚れていないことに気づく。すぐに水垢に覆われる床をいまいましく思いながら磨く日が減り、明らかに水周りの掃除がラクになっている。
もう戻れない、知らなかった頃には……。
価格:1,440B シャワーヘッド(フィルター1個)+フィルター3個パック
M.IN.K – Made In Korea (Fly Goose (Thailand) Co.,Ltd.)
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電話:063-8384760
(英語、タイ語、韓国語、日本語は少々)
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