前川健一の象がバンコクを歩いていたころ

自動販売機 vol.009

タイ語説明付き自販機。チュラ大などにも、すでに自販機があったらしい。

タイで初めて見た自販機は、ドンムアン空港のロビーだった。1988年のことだ。

コカ・コーラの販売機で、発売が始まったばかりの缶コーラの自販機だったが、「out of order(故障中)」と書いた紙が貼ってあった。タイ人はまだ自販機を知らない時代だ。

それからしばらくして、今アソーク駅があるあたりの路上で、自販機を見つけた。日本の中古品を輸入したそのままで、利用法は日本語でしか書いてない。ちゃんと動くかどうか確かめてみたくなって、自販機にコインを投入すると、周囲に視線を感じた。

そうか、この機械をどう使うのかを眺めているのだ。その次に出会った自販機には、タイ語の説明がついていた。8バーツ投入すると、紙コップが落ちてジュースが注がれた。瓶入りコーラなら5バーツの時代だから、高い。

高いからか、故障したからか、この自販機は間もなく姿を消した。


前川健一の1枚の写真で振り返る ー 象がバンコクを歩いていたころ
古いポジフィルムから蘇る記憶。今はああだけど、昔はこうだった。タイの新旧を写真とともに振り返るコラム。
まえかわ・けんいち 2003年から2018年までダコ本誌にて『前川通信』を連載。特集からコラム、広告までをも辛口の批評をくれているダコ名誉顧問ライター。『タイ様式(スタイル)』(講談社文庫)など著書多数。また、旅行人HP(www.ryokojin.co.jp)にエッセイ「アジア雑語林」を連載中。

 新着記事を読む 

関連記事

  1. 野外写真屋 vol.010
  2. 木の時代の終わり vol.003
  3. バンコクにも空があった vol.004
  4. 自動販売機 vol.009
  5. 舟が、タクシーからバスに Vol.011
  6. 序章 街の象 vol.001

オススメ記事

  1. 世界から支持されるタイの「インプラント」 バンコクに住む今、受けるべき理由とは?  デンタルワイズクリニック
  2. 【バンコクで癒されたい!】猫と遊んで社会貢献? 猫カフェ「キャッサノバ」に潜入
  3. 「フリースのパイオニア」スウェーデン発のアーバンアウトドア・ブランドがバンコクに初上陸! 【HOUDINI(フーディーニ)】
  4. 日本人サポート付き! タイの生命保険に入って賢く節税【KSライフ】
  5. 〝手術なし〟でも改善できる「子供のO脚・X脚」

PAGE TOP