ママーは無二のおやつ
さっちぃは子供の頃、インスタントラーメンを食べてはいけないと言われる厳しい家庭に育ち、結婚してからは晴れて自由の身(笑)、反動でこよなく愛しております。
カップ麺ならどん兵衛。袋麺ならサッポロ一番が私の不動の一位。フジスーパーじゃ高いので、日本から買いますが大変な貴重品。どれだけもったいぶって食べるかは、タイ在住の皆さまもよくおわかりのことと存じます。
さて、そんな高級食材のサッポロ一番を、珍しく(!)子供たち2人に振る舞ったところ、「ママーの方がおいしい」とつれないコメントが来てズッコケました。
さすがタイ生まれタイ育ちのティーネイジャー。辛いのが苦手な母はママー・ムーサップ(豚ミンチ味)しか買い置きしないのに、どこで覚えてきたのでしょう?もちろん、学校帰りの駄菓子屋さんに決まってます(笑)。
店頭に用意されているポットのお湯をカップに注いで食べるママーは学校帰りの子供たちにとって無二のオヤツです。
神がかったうまさ
しかし、我が子たちが力説する最強ママーの食べ方は、自宅のお鍋で作る汁なしママーなのだとか。
沸騰したお湯でグツグツ5分以上しっかり煮込むのがポイントらしく、火を止める前に卵を入れ、そのままザルにあげてお湯を切ります。それから袋の調味料をすべて入れかき混ぜ出来上がり。焼きそばUFOみたいです。ただし、めっちゃ辛いです。
しっかり茹でたママーの麺は食感が変わり、強いコシと艶が出るんだそう。ここが日本の麺との違いだと力説されました。これにマヨネーズを垂らすと、それはもう、神がかったうまさなのだと。
私がぐーたら母ちゃんゆえに、子供たちはいつのまにか色々覚えて台所に立ち、母に食べさせてくれますが、今回試したママー・トムヤム・ヘーンは、なにか開けてはいけない禁断の扉が開けてしまったような、ヤミツキ感漂う刺激に満ちたお味でした。
コーラとの相性バツグン。野菜ゼロのジャンキーさはご愛嬌(もちろん、栄養価は氷点下)。敬愛するサッポロ一番に戦いを挑んだ勇気を讃えてあげよう。
タイの未知なる魅力を子供から教わる今この時が、ひたすら嬉しいさっちぃなのでした。
文・イラスト/駐妻探偵4号帰ってきたさっちぃ