旅人ペーのバンコクご近所案内

【旅人ペーのバンコクご近所案内】チットビア・クレット島 vol.002

我が家を楽園にする方法

ビール好きの僕にとって日本は楽園だ。大手5社が商品開発に熱心なだけでなく、数多くの小規模醸造所も趣向を凝らしたユニークな商品を生み出している。地方へ行ったときは、その土地の地ビールを味わう。心ゆくまで全国の醸造所めぐりをするのが僕の夢だ。

一方タイはというと、長年業界の二大巨頭が現状に甘んじ、新商品開発という冒険はしない。輸入ビールも、ずっと同じ顔触れだ。なぜほかの企業が参入しないかというと、タイでは法律上、ビール製造の許可には年間最低製造量100キロリットルが条件だから、なかなかハードルが高いのだ。ところがこの4、5年、新たな流れが起きている。クラフトビール・ブームだ。小規模のクラフトビールの店が増え始め、イベントも盛況だ。

チャオプラヤー川の中州・クレット島に、クラフトビール醸造・販売店「チット・ビア」がオープンしたのは2012年。オーナーのウィチット・ サーイグラオ(チット)さんはタイ・クラフトビール界の功労者だ。長年クラフトビールの研究や販売だけでなく、少量生産の合法化に向けた活動をしたり、醸造家育成のスクールを開いたりもしている。だから店はクラフトビールを好きな人が集い、語り合う場所にもなっているんだ。

川面を撫でる心地良い風とローカルな雰囲気が、クラフトビールによく合う。

販売しているビールは「IPA」、「Amber」、そして「Kolsch」をメインに、週替わりで季節の素材を使った銘柄10種類も登場する。ざっと見ただけでもライチやマンゴー、ココナッツやレモングラスなどがあるよ。

僕がこの店に惹かれる理由は、ビールはもとより、このアットホームな雰囲気だ。道端の食堂みたいな簡単なテーブルと椅子が良い味を出している。店の横にある醸造スペースも素敵だ。座ってビールを飲みながら家庭用醸造機を操る姿を見ていると、僕自身が家でビールを自作する姿が頭をよぎる。

かつては日本全国の地ビールを飲み歩こうと目論んでいたが、今回気が変わった。楽園を求めて遠出する必要はない。自宅で妻と自家製ビールを楽しみ、ほろ酔いで眠りにつく。楽園は我が家にも作れるのだ。

チットビア・クレット島
Chit Beer เกาะเกร็ด

場所:ノンタブリー県クレット島バーン・スアンパーム
時間:10時~22時 土日のみ営業
料金:クラフトビール1杯120B~


ぺー=シリパン・ジェンタラクールラート
旅人、37歳。ダコタイ語版4代目編集長(~2015年)。現在はタイの大手出版社にて編集スタッフを務める。ダコ本誌で2009年から2018年2月まで「屋台の細道」(全108回)を連載。

 新着記事を読む 

関連記事

  1. 【旅人ペーのバンコクご近所案内】My Mom vol.004
  2. 【旅人ペーのバンコクご近所案内】大きなガジュマルの木の下で vo…
  3. 【旅人ペーのバンコクご近所案内】Dusit Zoo vol.00…
  4. 【旅人ペーのバンコクご近所案内】スタジオ・ラム vol.007…
  5. 【旅人ペーのバンコクご近所案内】思い出の中で 会いましょう vo…
  6. 【旅人ペーのバンコクご近所案内】農学部が 取り持つ縁 vol.0…

オススメ記事

  1. 食・遊・住・人…日本人が集う街「シーラチャー」大特集
  2. 風水師が教える!緑に囲まれたプロンポン奥のオアシス『137 Pillars Suites & Residences Bangkok』 vol.04
  3. どこよりもお得な為替レート、アプリひとつですべてが完結。 タイから日本への送金は「DeeMoney」が簡単便利!
  4. チャオプラヤー川沿い5つ星ホテル「ロイヤル・オーキッド・シェラトン」で味わう、伝統料理とタイ舞踊
  5. 2023年は11,846名が新たに加入! 数々の魅力的な特典と共に最上級の長期滞在を可能にする「タイランド・プリビレッジ・カード」

最新のTHB-JPY

PAGE TOP