紆余曲折を経て、現在中3の長女はお小遣い制ではなく、労働報酬制を採っているのだが、これがなかなかうまくいかない。あれば使っちゃうし、基本的にヨードと同じで前借り派。たいてい娘が、「1週間皿洗いをするから、友達と映画に行くお金をちょうだい」と、出かける直前に言い出す。
いやいや、なぜに直前!? しかも普通は1週間洗ったからくださいでしょう。とはいえもう友達と約束しちゃったし、なんだかんだで結局先払いし、皿洗いは続かず。そして、台所には皿の山。娘がやると言ったのだから、私は意地でも洗わない。
すると、そのうち娘が「パパ、お皿洗うの手伝って~」と、甘えて半々ずつ(というか、ほぼヨードが)洗うというのが繰り返し。
ある日、ヨードが「まじウケる」と笑いながら皿洗いをしていたので理由を聞くと、「パパ、マッサージをするから、500円ちょうだい」と娘に言われて、マッサージをしてもらって500円をあげたら、「パパ、100円あげるから、お皿洗いして」と頼まれたとか。
いっぽう、中1息子も別の意味でちゃっかりタイプ。修学旅行や校外学習用に、お小遣いを渡しても、全額使い切らず、自分の日々の小遣い(コンビニの買い食い用)に。
さて夏になり、玄関脇や庭の草がぼうぼうになってきた。いつもはヨードが草むしりをしてくれるのだが、転職して忙しくなったのと、この40℃近い連日の猛暑で、放置気味。
「この草、なんとかしないと。パパにやってもらおうよ」と息子。「じゃあ、パパに頼んでよ」というと、「いくらで雇ったらいいと思う?」と。パパを雇うんかい! 「ママはいくら払える?」と聞かれたので、「えー。500円かな」と答えると、「じゃあ、僕と姉ちゃんで、100円ずつ払おうかな」と。中学生の考えるヨードの労働力は100円!? 皿洗いや風呂掃除を10円で子供たちにやらせていたから、その10倍とはいえ・・・・・・。
その会話を、そっくりそのままヨードに話したら大爆笑していたけど、なんかちょっと育て方、間違えたかもしれない!?
下関崇子/ムエタイ修行のために来タイした元プロキックボクサー。タイ人トレーナー、ヨード氏と結婚し一男一女の母に。2006年6月、6年間のタイ生活に終止符をうち一家で日本へ。草の根の日タイ交流、続行中!