虚構新聞(http://kyoko-np.net)について
虚構新聞社・社主UK氏が2004年に開設した「ありそうでなさそうで、でもやっぱりあるのかもしれないけど、まさかそんなことはないだろう」といった記事を掲載する嘘ニュースサイト。当「バンコク版」でも内容はすべてフィクションであり、現実の人物・事件・団体とは一切関係ありません。これは創作により書かれており、本当のことではありません。
クレット島の周囲を流れるチャオプラヤー川。クレッシーと思われる影が写っている
(本紙記者撮影)
これは嘘ニュースです。これは嘘ニュースです。これは嘘ニュースです。これは嘘ニュースです。
ノンタブリー県クレット島近くのチャオプラヤー川で今年に入って、恐竜のような未確認生物「クレッシー」が相次いで目撃され、話題になっている。
クレッシーの目撃情報が飛び交うようになったのは今年2月。クレット島を訪れた外国人観光客がSNSに載せたチャオプラヤー川の写真の水面に、恐竜の背中のような突起が映り込んでいたことをきっかけに国内外の話題を集めるようになった。
画像から推定される体長は約18メートル。「クレッシー」と名付けられた未確認生物の姿を一目見ようと、現地には連日多くの人が詰めかけている。クレッシーの撮影に成功したと主張する人や、クレッシーのものだという爪や歯を発見した人が十数人現れたが、捕獲には至っていない。
クレッシーの正体を調べるため、記者はクレット島を訪れた。しかし、これほど多く情報が集まっているにもかかわらず、不思議なことに最も近くに住むクレット島住民の中にクレッシーを見かけた人物は一人も見当たらなかった。島の南部でドリアンを販売するソムチャイさん(28)は「この島ができた200年前から先祖代々ここに住んでいるが、そんな生き物は見たことがない」と話す。「それほど大きければこの歳になるまでにどこかで見ているはずだが、影すら見たことがない」。
ソムチャイさん以外の島民にも尋ねたが、結局クレッシーを見たことがある人は誰も見つからなかった。だが、島から帰る船の中から、記者はチャオプラヤー川を悠々と泳ぐ大きな影が波で船体を揺らしながら横切っていくのを目撃した。
自身もクレット島出身だという船長にクレッシーについて聞いたところ、古くからクレッシーに似た巨大生物が生息していることを認めた。観光客がいなくなる深夜に隠れてエサを与える島民もいるという。
だが、なぜクレット島の人たちは見たことがないと偽ったのか。クレット島民の気持ちを代弁するように、船長は話す。
「クレット島民はみな嘘つきなんですよ」
これは嘘ニュースです。これは嘘ニュースです。これは嘘ニュースです。これは嘘ニュースです。