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来る2月28日バンコクのナショナルスタジアムで、日本の最強・鹿島アントラーズとタイの最強・SCGムアントン・ユナイテッドが対決! サッカー・ライター本多氏に見どころを解説してもらった。 取材・文・写真/本多辰成
アジア・クラブチームの頂点を決める熱き戦い
ACL(アジアチャンピオンズリーグ)とはこんな大会だ!
ACL(アジアチャンピオンズリーグ)は、アジアのクラブチームの頂点を決める大会。すべての国が出場できるわけではなく、各国リーグのレベルによって出場枠が割り当てられる。Jリーグからは3チームが本戦から、1チームがプレーオフからの出場で、計4枠。
タイリーグは1チームが本戦から、2チームがプレーオフから出場する。今大会は東南アジアで本戦からの出場が許されているのはタイリーグ王者のSCGムアントン・ユナイテッドのみだ。
見どころは、タイと日本のリーグ王者の激突
タイの「ドリームチーム」vs世界を驚かせたJ王者!
タイリーグ王者のムアントン・ユナイテッドとJリーグ王者の鹿島アントラーズ。現在、タイと日本の「最強」と言ってもいい両クラブがバンコクを舞台に激突する。ムアントンはスタメンのほとんどをタイ代表の主力選手で揃え、タイでは「ドリームチーム」と呼ばれている。
一方の鹿島はJリーグ最多となる8度の優勝を誇り、昨年末に行われたクラブワールドカップ決勝では世界的ビッグクラブであるスペインのレアル・マドリードを苦しめて世界を驚かせた。
近年、タイからはブリーラム県に本拠地を置くブリーラム・ユナイテッドが同大会に出場してきたため、タイリーグとJリーグを代表するチームのガチンコ対決をバンコクで生観戦できる久々のチャンスだ!
【SCGムアントン・ユナイテッド注目選手紹介】
タイ人初のJ1リーガーとなる「タイのメッシ」に注目!
タイ国内最高レベルのタレントを揃えるムアントン・ユナイテッドだが、その中でも一番の注目はやはり「タイのメッシ」ことチャナーティップ・ソンクラシン選手(18番/ミッドフィルダー/23歳)。今年7月から北海道コンサドーレ札幌に加入することが発表されており、J1でプレーする初のタイ人選手となる。
タイ代表の10番を背負うティーラシン・デーンダー選手(10番/フォワード/28歳)も攻撃のカギを握るプレーヤーだ。
ムアントンは外国人選手も充実しており、日本代表歴のある青山直晃選手(5番/ディフェンダー/30歳)は守備の要。「ACLでJリーグクラブと対戦して勝つのがムアントンでの最大の目標」と語ってきただけに、その目標を実現させることができるか注目だ。
また、ブラジル人エースのクレイトン・シルバ選手(23番/フォワード/29歳=※)は、リーグ通算100ゴール以上を決めてきたタイリーグを代表する外国人選手。その得点力で、Jリーグ王者のゴールネットを揺らせるか!?
※記事執筆後にクレイトン選手は中国リーグ への移籍が決定。残念ながら、鹿島戦には出場しない
【鹿島アントラーズ注目選手紹介】
日本代表の未来を担う若い才能に注目!
8度の優勝をはじめ、Jリーグの歴史で圧倒的な成功を収めてきた鹿島アントラーズ。昨年のクラブワールドカップ決勝では世界最強のレアル・マドリードを延長戦まで追い詰め、その勝負強さは世界にとどろいた。
その一戦で2ゴールを挙げて注目されたミッドフィルダー柴崎岳選手はスペインへの移籍が決まったためバンコクで見られないのが残念だが、もちろんほかの選手たちも日本トップレベルの実力者ばかり。
その中から、ここでは近い将来、日本代表を背負って立つ可能性のある注目株たちを紹介しよう。守備陣では昌子源選手(3番/ディフェンダー/24歳)と植田直通選手(5番/ディフェンダー/22歳)の鉄壁のセンターバックコンビ、攻撃陣では今季から背番号9を背負うことになった鈴木優磨選手(9番/フォワード/20歳)。
いずれも昨年のクラブワールドカップで世界に通用するポテンシャルを示した。タイ代表と同組を戦うワールドカップ最終予選でも、これからの戦力になる可能性のある、期待の選手たちだ!
鈴木優磨選手 昌子源選手(© J.LEAGUE PHOTOS)
2月28日19時30分、決戦の火蓋が切られる!
鹿島アントラーズ vs SCGムアントン・ユナイテッド
日時 2月28日(火曜日)19時半キックオフ
会場 スパチャラーサイ国立競技場(BTSナショナル・スタジアム駅)
チケット情報
前売券:タイチケットメジャー(www.thaiticketmajor.com)にて購入可能。
当日券:競技場の門の向かって右側(BTSナショナル・スタジアム駅2番出口から行くと門を過ぎた先)にチケットブースあり。
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本多辰成……1979年、静岡県出身。出版社勤務を経て2011年に来タイ、サッカー・タイリーグの取材を開始。現在はウェブマガジン「スポーツナビ」や「フットボールチャンネル」、隔週刊『サッカーダイジェスト』などにタイ・サッカー関連の記事を寄稿する。ダコ405号特集「タイ・プレミアリーグのサムライたち」、ダコ415号ミニ特集「ワールドカップ2018アジア予選、タイと日本代表を見に行こう」、ダコ432号特集「住んでるうちに観るっきゃない! 今こそ! タイ・スポーツ」を執筆。