「携帯をなくした」とヨード。試合後の打ち上げで飲みに行って、帰りの電車に置き忘れたに違いない、とのこと。うーん。このコラムに、携帯をなくしたネタを何回書いたと思っているんだ⁉
今までは、一緒に届け出に行ったり、駅に電話をしたりしたけど、さすがにうんざり。自分で交番に届けてきなよ、と。すると、遺失物届をちゃんとして帰ってきたが、どうやら、すでに警察署に携帯電話が届いていたらしい!
が、なぜかヨードはご立腹の様子。交番で届け出をして、おまわりさんが本署に連絡したら、携帯電話があるので取りにきてくれと。そこで、駅前の交番から徒歩10分ぐらいの本署に行ったのに、携帯電話を渡してくれない。
身分証明書もあるのに⁉ そこで、もう一度、ヨードが交番に戻って、おまわりさんに相談したら、おまわりさんが本署に電話をしてくれて、なんで渡してくれないんだ、というようなことを話していたとか。
そして再び、警察署に行くも、電話番号が書かれた紙切れを渡され、ここに私から電話するようにと言われて帰ってきたとのこと。うーん、訳が分からない。
翌朝、ヨードに急かされ、8時半に紙に書かれた電話番号に電話すると、警察署の代表だった。「携帯電話の落とし物のことで」と話すと、携帯はたくさん届いているが、遺失物課じゃないと詳しいことは分からないので9時以降に電話してくれ、と。
まぁ、でも、届いているなら現物チェックしたほうがいいだろう。ヨードと二人でそのまま警察署に行くと、ちょうど1階の待合室で、交番のおまわりさんとばったり出会い、「あれ? 携帯、届いていたの?」と声をかけられた。「昨日、何度も交番に来てくれたんだけど、警察署に携帯電話が届けば、こちらから連絡するからと言ったんだけど」と。ってことは、まだ携帯電話は、拾われていないってことね。単に、ヨードが聞き取れた日本語の単語をつなげて、自分の都合のいいように解釈して、脳内タイ語訳していただけか。
で、とりあえず古い携帯を復旧させて使っているが、紛失してから2週間、いまだ連絡なし。「日本だから、絶対届くはずだ」とヨードは信じているけど、日本人=いい人神話もそろそろ崩れるかもね。
下関崇子/ムエタイ修行のために来タイした元プロキックボクサー。タイ人トレーナー、ヨード氏と結婚し一男一女の母に。2006年6月、6年間のタイ生活に終止符をうち一家で日本へ。草の根の日タイ交流、続行中!