今号の読者からのご相談
(前略)先日、喫茶店に行きホットのブラックコーヒーを注文して驚きました。なんと、ブラックコーヒー以外にお湯が付いているではありませんか。
念のために、他の喫茶店でも、同じコーヒーを注文しました。その喫茶店では、お湯ではなくて熱いお茶が付いてきました。
(中略)これは、ブラックコーヒーが苦いためにお湯やお茶を飲んで薄めてもらう為の、タイ独特のブラックコーヒーメニューなのでしょうか?(後略)(コウ)
ブンからの回答
ハジャイでバリスタ
中国の海南島からタイへの移住者がもたらした文化だと思います。マレーシアにあるSOUTH EAST ASIA STUDIES UNIVERSITY大学を卒業したタイ人、テュマポーン・チューヴェン女史によると、第二次世界大戦中(1939ー1945)から後、海南島からタイ南部の都市、ハート・ヤイ(ハジャイ)にたくさんの中国人が移住し、彼らの多くは小資本で現金収入が見込めるカフェの経営を手がけたそう。
さて、海南はその温暖な土地柄、お茶の産地です。ここでコーヒー文化とお茶が融合します。「コーヒーを楽しんだ後は、お茶でお口をすっきりと清潔に」。
老舗のコーヒー店に聞く
バンコクで50年以上経営していて中国茶を出す「古式珈琲」の店に聞いてみました。
中華街で80年以上のオーンロクユンは「コーヒーには、熱いお茶か冷たいお茶を無料で提供している。タイのブラックコーヒーは苦いからね。 甘ったるいコーヒーの後にもいい。朝食の卵料理にもお茶をつけてるよ。油っこいからね」
中華街で80年以上のイエー・セーは「コーヒーの後にお茶を出す理由? 口の中をきれいに洗い流すためだよ」
タイ北部のピチット県にある創業59年のゴー・イーでは「お茶を出すのは中国文化あるよ」
ウェブサイト上のタイ人バリスタの掲示板では「エスプレッソ、アメリカンの後は、お湯で口を注いだ方がいい。カフェインを摂ると唾がわかなくなり、口の中が乾く。そうするとバクテリアが増え、不快な口臭が発生する」という多数の意見が。
バリスタがいるイカしたコーヒーショップでは、お湯かお茶もくださいと言ってみましょうよ。
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