元世界最小空母「チャックリー・ナルエベト」
タイ海軍は2日、世界最小の空母「マハー・コーン」の進水式を行い、その姿を初めて一般に公開。同じく保有する空母「チャックリー・ナルエベト」が持つ世界最小記録を大幅に更新した。
パタヤ南方・サタヒープ海軍基地で行われた進水式には国内外から多くの報道陣が詰めかけた。高い関心の背景はタイ湾の排他的経済水域(EEZ)をめぐるカンボジア、マレーシアとの緊張関係だ。東南アジアで唯一空母を保有するタイがさらに空母を増強することに対しこれら近隣諸国は懸念を表明してきた。
会場には“元”世界最小空母チャックリー・ナルエベトも停泊。現地の緊張感とは裏腹に多くの観光客が記念撮影をしているのどかさが印象的だった。
午後から始まった進水式にはプラユット首相が出席。「この日が来たことを大変喜ばしく思う」と述べるとともに、脇に抱えたボストンバッグからマハー・コーンを取り出し、流しそうめんのような金属製の装置に浮かべて流すと、マハー・コーンはそのまま滑るようにして無事着水。会場からは大きな拍手が沸き起こり、式は幕を閉じた。
海軍が発表した資料によると、「偉大なる金槌」を意味するマハー・コーンは全長50 センチ、排水量2キロの超小型無人空母。今後空母搭載機として全長10センチ級の超小型戦闘機と超小型ヘリを17年をめどに日本の模型メーカー・タニヤと共同開発する。
進水式を注視していた隣国カンボジアのテレビは報道特番内で「今日のパタヤは爆発もなくいつも通りだった」と速報で伝えた。
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